DIGITEC SIGNのものづくりを支える 社員のこだわりレポート No.5


タカショーデジテックには光に関わるさまざまな部門があり、個性ゆたかなメンバーがそれぞれ想いをこめて仕事に当たっています。ここではご依頼を受けたLEDサインが実際に光を宿し、現場に設置されるまでに、どんな人がどんな風にサインに関わっているのか、そしてそれぞれが持つ光へのこだわりをじっくりと紹介します。

サインづくりはどの工程も専門の知識と技術を要する専門職ですが、中には一部の工程に特化した業務に当たる従業員もいます。今回ご紹介する山脇佑介さんもそのひとり。昨年機械オペレーターとして入社し、レーザーカットをメインにサインの切り出しに特化した機械加工を担当しています。プライベートでもプラモデルが好きという生粋の職人肌が仕事でどのように生かされているのか、その人となりや現在の業務とともに、ものづくりへの想いを伺いました。

断面ひとつから見えてくるもの


仕事内容はサインの素材を「切る」という工程。一言で言えば「切る」ですが、その形状も違えば方法も使う機械も変わってきます。山脇さんが主に担当しているのはレーザー加工機。断面でストレートなものを切るのに適し、切断面をきれいにしたい、さまざまなケースに対応します。
大学で機械全般を学んだ山脇さん。以前の職場でもマシニングセンタなどの工作機械を使うことはあったそうですが、レーザーを扱うのはデジテックに入社してから。初めて扱う機械というだけでなく高出力のレーザービームを照射する機械なので緊張は常に付き物。「安全にレーザーカットを行うためにも、切断順序は図面を描いて順番を決めてから行っています」。
切断順序を考える際、気をつけるのは「見え方、効率、安全面」の3つ。例えばそのポイントはレーザーが製品に入る瞬間にもあります。レーザーは照射の瞬間が一番強い力が働くため、製品本体部分からカットを始めるとアクリル板の表面に傷が入ってしまいます。そのため、少し手前のところから始める必要があるんです。
それだけ気をつけていても製品にレーザーが入り始める部分は他の部分よりは断面の平滑さがわずかに変わるため、どの位置で始めるのがいいのか考えることもしばしば。看板なので下から見上げることがほとんど。安全と共に、商品にレーザーの跡が目立たないように心がけているそうです。

レーザー加工機を操作している様子
レーザー加工機を操作している様子

機械効率と現場効率の狭間で


1つの加工にかける時間は素材によって異なります。使用する個数やカットする面積、素材の厚みが大きく影響します。例えば厚みの話であれば、想像がつくかもしれませんが薄いものは早くカットでき、厚いものには時間がかかります。そういった作業のなかでもこだわっているのは、次の工程にどう渡すかだといいます。「僕は機械オペレーター。機械にとって一番効率のよい形を取ってしまいます。例えば、1枚の板に対してどう切れば効率よく枚数が取れるかといった部分です。でもそれはその後の工程で使いにくい場合もあります。材料費が少し変わっても現場の人の作業が時短でき、楽になるのであればきっと全体の効率はよくなるはず。微妙なラインの切り分けに試行錯誤しているところです。」

LEDサインに用いるアクリル板のイメージ
LEDサインに用いる
アクリル板のイメージ
レーザーカットした細かなデザインのアクリル板
レーザーカットした
細かなデザインのアクリル板

また、夏場はアクリル板が湿度で湾曲するため、温度・湿度管理には十分気を付けています。ほかにも仕様により裏板が必要で、裏板の固定ボルトの位置などを考える際には、製品を取り付ける環境や製品の耐荷重などを基準に加工にあたります。「僕自身が直接関わることが少ないので、これでいけるのか、ものによって判断がつかない場合はとにかく相談ですね」。常に頭にあるのは、何か忘れていることがないか、材料は用意されているか。1つずつチェックしながら作業を進めます。

アクリル板を運んでいる様子
アクリル板を運んでいる様子

「自由な創造」が機械の魅力


もともとものづくりが好きで、子どもの頃から製造業への憧れが強かったそう。きっかけがあったというより、気づいたらプラモデルを触っていたといいます。この機械好きが高じていろんな機械を触ってみたいという想いから個人で3Dプリンターを買ったというから、機械とものづくりへの熱意が伝わります。ちなみに今触ってみたいのはドローンだとか。
機械の魅力を伺うと、「自分で自由に創造できること」と即答。だからこそ完成したサインが飾られているのを見ると嬉しさはひとしお。地元和歌山にあるものは、自分が携わったものでなくても足を運んで見にいっているそうです。
目標は機械を完璧に使いこなせるようになること。「まだ今は簡単なデータを使ってカットすることしかできていません。完全には触れていないNCマシンなど他の機械を触れるようになって、最終的にメンテナンスまでできるようになりたいです」。その根底には「きれいに仕上げたい」との想いが流れています。

実際に制作にかかわったサイン
実際に制作に
かかわったサイン
データを操作している様子
データを操作している様子


夢中になって話すと少年のような目になる山脇さん。インタビューを通じてとにかく「ものづくり」が好きだという想いがひしひしと伝わってきました。その情熱をもってすれば、目標の達成もそう遠くないのではないでしょうか。
このようにデジテックではお客様の想いをしっかりと再現するため、1人ひとりがそれぞれの立場で「ものづくり」と真摯に向き合っています。全工程を自社で一貫製造しているからこそ、お客様のこだわりにしっかりとお応えすることができているのがデジテックの強み。こんなものはできないか?といったご要望があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

CreativeLab.

『Creative Lab.』は、光を中心に屋外空間にイノベーションを起こすクリエイティブチームです。 デザインやアイデアで光の価値を創造するデザイン・企画チーム(AC)と、技術・開発で光の価値を創造する設計開発チーム(DC)で構成されています。 AC / DCで連携を取り、あらゆる屋外空間に合う光や価値を考え、新しくてワクワクする提案を行っています。

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