タカショーデジテックのデザイン部門「ASK Design Lab.」は、光のデザインだけでなく、グラフィックやプロダクトなど、幅広いデザインを手掛けています。
その1つとして今回ご紹介するのは、昭和女子大学さまと生活雑貨サイトを運営する株式会社スクロールR&Dさまのコラボプロジェクト。デザイン面のサポートで参画しながら完成までを伴走したいきさつや、プロジェクトへの想いをご紹介します。
「ひとりを楽しむ」学生目線のプロジェクト
このプロジェクトのテーマは「ひとりを楽しむ」。
ひとり暮らしの女性向け商品を展開するスクロールR&Dさまが、リアルなひとり暮らし女性の目線で「本当に求めている商品」を開発しようと、協力を仰いだのが昭和女子大学の現代ビジネス研究所。そこで企画に携わりたいと手を挙げた学生たちと共に、第1弾ではひとり暮らしに欠かせないベッドの開発を、第2弾ではソファーとテーブルの開発をすることに。
そこでスクロールR&Dさまがユーザーリサーチを行い、そこから引き出されたニーズをもとにスケッチや概要が作られ、それを実際の商品として落とし込む段階にくると、いよいよASK Design Lab.の出番です。これまで数々のプロダクトデザインを手掛けてきた経験から、作りたいもののイメージを構造的・物理的に可能かを検証し、希望する性能を満たしながらデザインしていきます。
女子大生の「ちょうどよさ」を徹底リサーチ
スクロールR&Dさまとのお付き合いは20年近く。共に形を変えながら価値を提供しあってきた企業です。常にいろんなことにチャレンジし続けるスクロールR&Dさまらしく、今回もこれまでにない挑戦だったと言えます。
ともすれば家具業界はおじさんが多いもの。企業側で考えると、どうしても素材の歩留まりなどが考え方の中心になりがちです。そこに女子大生の目線が加わると、途端に発想が変わっていきました。
例えば「ヘッドボードには小物を置きたい」「ハンドクリーム、リップ、リモコン、アロマなどを収納できるスペースがほしい」「教科書や雑誌、美容グッズなどの背の高いものも収納したい」など。もちろんデザインはおしゃれでかわいく、国産かつ手軽な価格というのも必須条件。技術や価格の問題をクリアしながら理想に近づけるよう、徹底的に話し合い、1ヶ月かけて納得のいく仕様へと進められました。
女子大生たちの声をまとめ、目指したのは「女子大生が持っているものをちょうど仕舞える収納ベッド」です。
一見すると何の変哲もない収納ベッドながら、大容量の収納やヘッドボード付近の小物収納、女性の背丈にあったショートサイズなどが受け、結果的に売れ行きも好調。プロジェクトは成功を収めました。
第2弾では学内展示や投票でさらに理想を追求
続いて手掛けた第2弾は「ワンルームでも贅沢に使えるソファー」と「ソファーでマルチに使えるセンターテーブル」。この時は学園祭での試作品展示を通じてよりリアルな声を集め、最終仕様に反映。デザイン性と機能性、座りやすさや寛ぎやすさを盛り込み、背もたれの角度が調整できるソファー、そしてコンパクトながら来客時やオンライン授業を受けるための適度なサイズがあり、中にPCや文房具、ティッシュボックスなどを収納できるテーブルが誕生しました。
商品の色についてはこちらからはあえて提案はせず、カラーバリエーションは学内投票で決定。デザイナー側で計算しつくして選ばれる色ではなく、まさにリアルな「ひとり暮らしの女子大生」のためのファニチャーとなりました。
このプロジェクトは、ASK Design Lab.にとっても既成概念を覆す知見になった挑戦でした。第2弾から参加したASK Design Lab.の新入社員にとっても「大学卒業から1年、女子大生は自分自身とも距離感が近いと思っていましたが、年代の近さにかかわらず、自分にはない発想、いろんなニーズがあることを感じました」と、刺激となり、これらの経験が、また新たな挑戦へと続きます。
ASK Design Lab.では、「「ふつう」=「いつもの生活、道具、日常」をデザインでよりよく」を掲げ、デザインに向き合い、クライアント様とともに生活に寄り添うプロダクトをアップデートし、いつもの生活、道具、日常がデザインの力でよりよく、未来の「ふつう」を作っていくことを使命としています。スクロールR&Dさまのように、長期的な目線で目標と成果を共有し、共に切磋琢磨している、お付き合いの長いクライアント様もいらっしゃいます。
「デザイン」についてお悩みの方はぜひお気軽にお問い合わせください。
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