プロジェクトに込められた想いを表現する けやきライトパレードのロゴデザイン事例
屋外空間のデザインに関することを幅広く取り扱うタカショーデジテックのなかで、「デザイン」そのものを手掛けるのが「ASK Design Lab.」です。「デザイン」と一言で表現しても、様々なデザインが存在し、ASK Design Lab.ではプロダクトデザインをはじめとし、グラフィックデザインなどを手掛けています。今回はグラフィックデザインを手掛けた事例の中から、ASK Design Lab.の箕原が手掛けた、和歌山のけやき大通りで開催されるイルミネーションイベント「KEYAKI LIGHT PARADE by FeStA LuCe」のロゴデザインについて、背景やロゴに込められた想いなどをご紹介します。
「KEYAKI LIGHT PARADE by FeStA LuCe」に込められた想い
2023年11月23日(木・祝)から約3ヵ月間開催される「KEYAKI LIGHT PARADE by FeStA LuCe」。和歌山市のシンボル的存在であるけやき大通りをイルミネーションで彩るライトアッププロジェクトです。このプロジェクトにはこんな思いが込められています…
人は光のあるところに集まり、そこで出会いが生まれ、街に活気が生まれる。
People gather where there is light, where encounters are made, and where the city comes alive.
並木のイルミネーションは街に賑わいを生み、街の風物詩として愛される存在です。「和歌山 光のけやき大通り」ができれば、歩く人が増え、バスやタクシーで通る人も車窓に心ときめかせ、イルミネーションを見ようと人が集まり、そこで構える店が繁盛したり、空きテナントでポップアップストアがオープンしたり…
光が灯ることでさまざまなことが起こりうる可能性があると思いませんか?
イベント名にもある「パレード」は楽しいおまつりやお祝いで行われる華やかな行進。美しい光が華やかなパレードのように通りを彩り、同時に観る人の心も明るく弾み、街、そして和歌山県全体が明るくなっていけたら何よりです。
イルミネーション期間中にけやき大通りを歩いていただくこと、また周辺の飲食店に行っていただくこと、またライトアップ中に開催される予定の関連イベントに参加するなど、関わり方はたくさんあります。イルミネーションと共に、冬の夜を思いっきり楽しんでください。そして来年も、それから先も「またあのイルミネーションが見たい!」と思い出していただき、どうぞけやき通りにお越しください。みなさんの「楽しい」というポジティブな思いを持ち寄ることで、和歌山はもっともっと明るく輝く街になると信じています。
「KEYAKI LIGHT PARADE by FeStA LuCe」公式サイトより
これらの想いや、ビジョンとして掲げている「Light up!」を表現するロゴを制作しました。「Light up!」には、「ライトを点灯する」という意味だけでなく「Light you up!=あなたを照らす(輝かす)」、「Light me up!=私自身を照らす(輝かす)」「Light up wakayama!=和歌山を照らす(輝かす)」といった、光のけやき大通りをきっかけに和歌山のみんなで一緒にワクワクする街を作っていこう、という本プロジェクトの想いも込められていたので、それらをうまくくみ取るためロゴ制作に取り掛かる前に、社内にいる和歌山けやき大通りイルミネーション実行委員の方々に、ロゴに込めたい細かな想いやイメージなどをヒアリングし、フォントやロゴをつくり上げていきました。
想いとコンセプトを
表現するデザインに
ロゴ制作がスタートしたのは2023年4月。プロジェクト開始時期である11月から半年以上も前の時期から動き始めていました。前述した通り、フォントやロゴの構想を練っていくにあたり和歌山けやき大通りイルミネーション実行委員会にヒアリングを行い、イベントの名称にもある「パレード」と、けやき大通りの地形、さらにそこに集まる人・モノ・コトをイメージしたフォントとロゴを表現できるデザインを検討することになりました。
初期構想の段階で要望されていたのは、実はフォントだけでした。そのためフォントの制作から始め、各案に合わせたロゴマークを制作していきました。
フォントの制作から始まりましたが、実際に各案について議論していく中で、ロゴマークのようにプロジェクトのシンボルになるものも要望されていきました。ロゴに込めたい想いから、光と人が集まり豊かな街になる姿をシンボルにできるようなデザインにブラッシュアップさせていき、最終的に、シンプルながらも、光と人がけやき大通りに集まり街になる姿を表現するデザインに仕上げました。
こうしてできあがったフォントとロゴマークがこちら!
フォントはラテン語で「未来」を意味するFutura書体を選び、「パレード」の楽しく歩みを進めるイメージを出すために文字全体を斜体にし、さらに靴をイメージさせるエレメント(要素)を加えています。またロゴマークの方は、先ほど過程のお話でも少し触れましたが、けやきの頭文字の「K」を用いてけやき大通りを表現しつつ、そこに光と人が集まって街になる姿をシンボル化したデザインに仕上げました。
さらに、フォントとロゴが完成してからビジョンである「Light up!」をデザインに含めたものも製作することに。「KEYAKI LIGHT PARADE by FeStA LuCe」のグッズやチラシなどで、「Light up!」を合言葉として使い、さまざまな場面で活用できるようにデザインを仕上げました。
デザイナーとして
ワークショップにも参加
ビジョンの「Light up!」に、「『Light up wakayama!=和歌山を照らす(輝かす)』といった、光のけやき大通りをきっかけに和歌山のみんなで一緒にワクワクする街を作っていこう」という想いが込められている「KEYAKI LIGHT PARADE by FeStA LuCe」。その一環として、「ウォーカブルなまちづくり研修 with KEYAKI Light Parade」を実施していました。そのワークショップにロゴ制作を担当した箕原も参加し、「KEYAKI LIGHT PARADE by FeStA LuCe」を活用したウォーカブルなまちづくりの具体案を各チームに分かれ、企業として提供できる商材などを活かした事業プランを考えました。初回はフィールドワークをメインとした研修となり、その後の2回は価値創出ワークショップとして、ウォーカブルなまちを実現するための具体的な事業プランを検討しました。
ウォーカブルなまちづくり研修の様子
タカショーグループチームとしては、けやき大通りから街の中を巡ってみたくなる街の「テラスポット 照らす+テラス+スポット」づくりを提案。ライトパレードの本来の目的は、訪れた人が街の中まで巡ってもらうこと。店舗をライトアップすることで、メインストリート以外の場所でも光の点が道となり街を巡ってもらえるよう、「テラスポット」をいっしょにつくっていけるお店を公募し、自分たちでDIYできる光やファニチャーをレンタルにて低価格で使っていただけるようにする事業プランを考えました。「KEYAKI LIGHT PARADE by FeStA LuCe」がスタートする11月23日に「テラスポット」を実現できるよう取り組んでいます。
箕原はこの事業プランにおいて、普段から企画の立ち上げに関わっている経験を活かし、「照らす+テラス+スポット」という言葉をわかりやすく認識してもらえるように、「テラスポット」という言葉を提案しました。またテラスポットを取り入れてもらえそうな店舗の取りまとめなども行いました。
プロジェクトに込められた想いをロゴで表現するためのデザインを手掛けた「KEYAKI LIGHT PARADE by FeStA LuCe」の事例、いかがだったでしょうか。イメージのヒアリングに始まり、多角的にデザインを提案することで、よりクライアント様の要望に近づけられるように心がけて取り組んでいます。今回はロゴ制作というグラフィックデザインに関する事例でしたが、ASK Design Lab.では、一から商品企画に携わってプロジェクトデザインからプロモーションまで手掛けるクライアント業務もお受けしています。「デザイン」に関することでお悩みがある方は、ぜひ一度お問い合わせください。
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