全国的に寒い日が続き、和歌山でも珍しく雪が降る日が数回ありました。
みなさま、お忙しい日々をお過ごしかと存じますが、体調はいかがでしょうか。
今回は前回に引き続き「イルミネーション視察レポート ロンドン5DAYS(2/2)」をご覧いただければと思います。
本メルマガの執筆者・イルミネーションデザイナー吉岡が5泊6日でロンドンを歩き回り(時には電車やバス、あのロンドンの象徴!赤い二階建てバス「ダブルデッカー」も)見てきたクリスマスイルミネーションを写真とともにご紹介いたします。
ぜひ最後までお読みいただき、今後のプランニングの参考にしていただければと思います。
第一弾はこちら。
<MKイルミネーションNEWS 1月号>
イルミネーション視察レポ / ロンドン5DAYS(1/2)
こちらも併せてお読みいただければと思います。
いくつあるの!?
ストリートイルミネーション
ロンドンでは多くの目貫き通りでイルミネーションがハンギング(吊る)され、観光やウィンドウショッピングを楽しんでもらえる工夫がされています。車道上にオブジェクトを吊るすことは日本では許可されていませんが、ロンドンでは15箇所以上のストリートでクリスマスライトが行われています。
各所一斉に点灯が始まるわけではありませんが、11月初めから翌年1月初め頃までとされています。
そのデザインは毎年変わるものが多く、地元の人だけではなく多くの観光客が歩いたりバスに乗ってイルミネーションを楽しみます。
それでは1つずつご紹介いたします。
[Oxford Street]
ロンドン中心地の東西に約2km続く大通り、有名なストリートの一つ。2024年のテーマは「Sky Full of Stars」
30万個ものLEDライトと、5,000個の星形のオーナメントが飾られました。
[Carnaby Street]
ロンドンの若者に人気のショッピング通り。
2024年のテーマは「Into the Light」。6万個以上のLEDライトと、60メートルにわたる彫刻のような光のオブジェが通りを彩ります。
[Bond street]
高級ブランドが軒を連ねるボンドストリート。各ショップのファサードも彩られますが、ストリートもブランドストリートらしく品のあるデザインのイルミネーションです。
[South Molton Street]
ロンドンでもエレガントな地区として知られるメイフェアに位置するサウスモルトン・ストリート。格式高く、世界的にも有名なお店が軒を連ね、ボンドストリートに引けを取らない高級エリアです。
[Jermyn Street]
英国靴やスーツがお好きなみなさんにはお馴染みのショップもある、一流の英国ブランドのお店が立ち並ぶ英国紳士たちが通う小さい通りです。
[Burlington Arcade]
全長179メートルのアーケード。
[Leicester Square]
Leicester Squareでは、クリスマスマーケットも開催されています。
[Hammersmith station]
こちらのオブジェは昼間の無点灯時でも見劣りしない飾りが施されています。
[Savoy Theatre]
Savoy Theatreは、世界で最初に電気の照明がつけられた公共の建物です。
[Martin’s Street]
劇場街の通りです。
ここからはMK Illumination UKが使用されたストリートのご紹介です。
[Sloane Street]
タカショーデジテック(MK Illumination Japan)には無い商品が使われていました。
[Sloane Square]
(MK Illumination UKからのコメント)
クリスマスのスローン ストリートとスローン スクエアは美しいです。ツリーにストリングライトを設置して、魔法のような外観と雰囲気を演出しました。ツリーの間にフェストゥーンライトを追加して、魔法のような効果を高めました。スローン ストリート全体に新しいモチーフを使用しましたが、ツリーにも追加しました。スローン ストリートの各店の外には、ライトアップされた鉢植えのクリスマスツリーが並んでいます。通りの反対側にある巨大なモチーフが、通り全体を活気づけています。
コンセプトやデザインから製造、保管、設置まで…私たちはお客様と緊密に連携し、クリスマスにお客様のビジョンを実現できるよう努めています。
[Kensington High Street]
ロンドンの中で一際大きなショッピングストリート。
1954年にロンドンで初めてクリスマスイルミネーションを飾りました。
この通りでは、[Organic Ball-オーガニックボール]がふんだんに使用されていました。
[Regent Street]
ロンドンのイルミネーションで絶対に外せないのが、ロンドンで一際大きなショッピングストリート、Regent Street。大通りいっぱいに巨大な天使のイルミネーションが施されていました。
動画でお見せ出来ないのが残念ですが、天使の羽の下の帯状の内部には[String Lite All Flash – ストリングライト オールフラッシュ]が使用されており、一際輝きの多いストリートイルミネーションでした。
[Seven Dials]
7つの細い道路が集まり、様々なショップが軒を連ねるSeven Dials。
(MK Illumination UKからのコメント)
通りを縫うように走るユニークな曲線のライト キャノピー。155,000 個のライトポイントを特徴としています。モニュメントを称えるとともに、賑やかなニールズ ヤードに暖かく魅力的な輝きを投げかけます。
環境の持続可能性は最優先事項でした。照明のCO2 排出量の80%は製造時に発生しますが、低炭素アルミニウムを使用することで排出量を75%削減しました。照明はリサイクル性を考慮して設計されており、持続可能なライフサイクルを保証します。従来のタングステン電球をエネルギー効率の高いLEDに置き換えることで、この設備はコベント ガーデンの環境に優しい理念と一致しています。カーテンのような構造に使用されている耐久性のある素材により、これらの美しいディスプレイは今後何年も長持ちします。
[Covent Garden]
演劇とエンターテインメントの中心地にあり、高さ20メートルの巨大なクリスマスツリー。
クリスマスマーケットも開催されています。
[その他ストリート]
ロンドンでは、歩くところ全てがクリスマス!というくらい、どこもかしこもクリスマス装飾やイルミネーションで溢れていました。
デパートではクリスマスグッズや、ギフト。飲食店でもクリスマスディナー、道を歩けばクリスマスムード。ヨーロッパの人々が特別にクリスマス大好き!な理由がわかる気がします。12月25日までの間、毎日このような雰囲気を味わい、友人・家族・職場・学校・一人の時間…いつでもクリスマスをワクワクしながら過ごせる特別な時間は宗教や人種に関係なく、毎日に彩りを与え、今年1年頑張った自分や大切な人と過ごす時間であり計画を考えるだけでも楽しい時間になるのだと思います。
個性が光る
各所のクリスマスマーケット
ロンドンでも色んな場所でクリスマスマーケットが開催されています。ドイツをはじめ、いろいろなクリスマスマーケットに足を運んできましたが、ロンドンのクリスマスマーケットは会場ごとにコンセプトやターゲット層が違い、「今日はここ行こう、明日はここ行こう」と12月25日まで毎日楽しめるのが良いと思いました。それではいくつかご紹介いたします。
[Hyde Park Winter Wonderland]
冬の間だけハイドパークに登場するテーマパーク。
クリスマスマーケットや遊園地、サーカス、アイススケートが楽しめるほか、ドイツビールやソーセージ、チュロス、ホットチョコレートなど、美味しいグルメも充実しています。
入場料は約1,000円ほどかかりますが、市内のホテルや各所で無料チケットが配布されていました。また、チケットは日時指定制です。
学校や会社帰りのロンドンっ子たちが友人たちと来ている印象がありました。
[Old Spitalfields Christmas market]
Liverpool Street駅から徒歩10分、普段からマーケットとして開かれているSpitalFieldsが、冬の期間はクリスマスマーケットとして、クリスマスに関連した商品も提供しています。
[Southbank Centre Winter Market]
ロンドンアイの近くのテムズ川沿いにあるウィンター・マーケット。
マーケットにはモルド・ワインやミンス・パイ、エッグノッグなどクリスマスならではのメニューはもちろん、トリュフ・ハンバーガーやグリルド・チキン、ホット・チョコレートなど体を温めてくれるものなど種類が豊富で、印象的には大人が楽しめるクリスマスマーケットでした。
[The Churchill Arms]
こちらはクリスマスマーケットではありませんが、ぜひ紹介させてください。
1750年創業という老舗のパブ。普段からお花だらけの外観が有名で、観光客も沢山訪れる人気パブです。
クリスマスシーズンになると、約80本のクリスマスツリーと22,000個の電飾で飾られ、温かい光に包まれます。
店内も美味しいビールを求めるお客さんでいっぱいでした。
おまけ「クリスマスショー」
ロンドンではクリスマスシーズンになると、色んな会場でオペラやバレエ、コンサートなどが連日開催されています。滞在中にバレエとコンサートに訪れることができ、そのパフォーマンスだけではなく、会場の演出も凄かったので写真もご紹介いたします。
[Royal Albert Hall]
Royal Albert Hallは、イギリスのヴィクトリア女王の夫であるアルバート公に捧げられた演劇場です。
83メートル(272フィート)×72メートル(236フィート)で、形は楕円形をしており、8,000人のキャパシティーがあるそうです。
その壮大な会場で この日は、「Carols at the Hall」という合唱団やシンガーがクリスマスソングを歌うロンドンらしいクリスマスムードを感じるものでした。
来場者はコンサートだけではなく、ホール内にあるスピットファイヤー・バーで飲んだり、コンサート中も自身のブースで飲食を楽しむことも可能で、クリスマスコスチュームを着て友人・家族・仲間とクリスマスパーティを楽しんでいる方を多く見かけました。
また、コンサートは見るだけではなく、観客も参加します。各席に歌詞がおかれていて、一緒に歌えるようになっていました。立ったり座ったり一緒に歌い踊ります。
[Royal Ballet and Opera]
ロイヤル・オペラ・ハウスは、ロンドンのコヴェント・ガーデンにある4階建ての円形観客席を有する世界最高のレベルを誇る名門歌劇場。席数は2256席あるそうです。
クリスマスシーズンは、オペラとバレエが交互に開催されていて、筆者が訪れたのはバレエ演目の日でした。
クリスマスのバレエといえば、少女クララがクリスマスに贈られたくるみ割り人形と共に夢の世界を旅する物語「くるみ割り人形」が有名ですが、今年の演目は「シンデレラ」でした。バレエの素晴らしさはもちろん、客席前方のオーケストラの生演奏も迫力があり、終始感激の鑑賞となりました。
また、バレエ会場らしく布張りの上品なクリスマスツリーも飾られていました。
いかがでしたでしょうか?お届けしたい写真が多くて84枚と大ボリュームになってしまいました。楽しんでお読みいただけましたでしょうか?
ロンドンは、ストリートイルミネーションの色合いやファサードの景観など品よくまとめられており、条例や規制などについても今後調べていきたいと思います。
また、みなさまもどこか視察に行かれた方は、ぜひ写真や感想を担当者と共有いただけると私たちも嬉しいです。
次号を楽しみにしていただければと思います。
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