日常を飛び出し、旅先でデザインの視野を広げる ACツアー 2024 ~森の芸術祭 晴れの国・岡山~

「光の演出で人の心を彩る」をビジョンに掲げ、屋外照明、LEDサイン、イルミネーション、さらにはデザインまで幅広く手掛けるタカショーデジテックでは、お客さまに光の価値をお届けするため、それぞれの部門のプロフェッショナルたちが日々、技術を磨き知識を蓄えています。さまざまな部署があるなか、屋外の光の価値を生み出し、さらにはその魅力を伝える“Creative Lab.”という部署があり、さらにそのなかでもデザインやアイデアで「光の価値」を創造するのが“AC(デザイン・企画チーム)です。今回はそんなCreative Lab. ACメンバーがデザインの視野を広げるために実施した研修旅行「ACツアー」第1弾の様子を、実際に参加したメンバー2人がお届けします。

今回のレポーター

髙橋 のり恵

2020年度タカショーデジテック移籍。
家具・照明器具の商品企画・展示会や店舗の売り場企画などを担当。自身が担当した商品やデザインを街で偶然見かけると、すごく嬉しくやりがいになっている。
プライベートでは小6男子の母。フェスタルーチェ旧竹林院などデジテックが手掛けるイベントに子どもを連れて行くと、少しだけ母を見直した様子になる。
今回のACツアーには、1日目から2日目の午前中まで参加。

村田 雅

2024年度新卒入社。
大学ではプロダクトデザインを専攻。木製の雑貨から空間デザインまで、形態や素材に囚われない幅広いものづくりをしてきた。デザイナーの名を背負い始めてから日々成長中。
旅行が好きで、持ち前のフットワークの軽さで国内外に足を運ぶ。おすすめは神奈川県にある「江之浦測候所」(海と菜の花が広がる絶景スポット)。今一番行きたいところは沖縄。
今回のACツアーはフル参加。

日常から離れて
アートに触れる

ACツアーの概要

冒頭でもご説明した通り「ACツアー」と題して、タカショーデジテック Creative Lab.のACメンバーで、2024年10月11日から12日の2日間にわたり岡山県に行きました。
「ACツアー」と題した今回の研修旅行は、日常の業務から離れた環境で、アートやデザイン、各地の自然や文化に触れることで、デザイン力アップを図ることができないかという社員の意見から企画されました。
記念すべき第1回の行き先となったのが、今回訪れた岡山県。「森の芸術祭 晴れの国・岡山」を巡る旅です。ACチーム内4部署の15名と、社長の古澤の計16名が参加しました。

ACツアー参加メンバーの集合写真

森の芸術祭 晴れの国・岡山

『森の芸術祭 晴れの国・岡山』は、2024年9月から11月にかけて岡山県北部で開催された国際芸術祭です。「森」がもたらす「恵み」を芸術の力で未来に向けて活性化することを目的とし、「本当に必要な資本とは何か?」と問いかけられています。美術館や記念館などの文化施設、自然環境を共通の資本と考え、アーティストのみならず専門家も交え、地域の人々の協力を得ながら「新しい資本」をつくりあげています。
(森の芸術祭 晴れの国・岡山公式サイトより https://forestartfest-okayama.jp/about/)
ACツアーを行う10月中旬に芸術祭が行われており、和歌山・大阪から近すぎず遠すぎない距離感がまさに「日常から離れる」のにぴったりだったため、今回のツアーの行き先が岡山県に決定しました。

ACツアーの目的

今回のACツアーでは、インプットアウトプットの両軸で目的があります。
インプットの目的は、「観察力を鍛える」こと。アートという明快な答えが見えにくいものを読み解き、推察し、理解することを試み、新たな視点の獲得を期待します。
アウトプットの目的は、見たことや感じたことを「言語化し伝える力を鍛える」こと。正解のない物事について自身の見解を述べたり、他人の視点や感じ方に触れるため、ツアー1日目の夜とツアー終了後にそれぞれ得た感想を伝える意見交換の時間を設けました。
また和歌山本社と大阪、2拠点のメンバーが参加したため、チームや拠点を超えて親睦を深めることも今回のツアーの重要な目的です。
これらの目的のために、ACツアーでは各メンバーに役割が与えられました。企画やスケジュール担当、旅のしおり制作、現地での撮影・記録など各自のクリエイティブな能力を活かし、どうすればツアーを盛り上げられるか考えながら業務の合間を縫って準備を進め、当日もツアーに参加しました。

奈義町現代美術館
森の芸術祭チケット

森の芸術祭 晴れの国・岡山

現地での様子

1日目

7:00 – 移動開始
和歌山から車2台・大阪から車2台で各拠点を出発したメンバーは、最初の集合場所である西宮名塩SAを目指します。

9:30 – ツアー参加メンバー集合
大阪チームはすんなりSAに到着し、今回のツアーのために特別に手作りしたガイドブックの準備とカメラの練習をしながら和歌山チームを待ちます。和歌山チームは渋滞につかまりつつも、2台でどちらが早くSAに到達できるかちょっとしたレースを繰り広げながら無事に到着。これから始まるツアーに対するワクワクと普段拠点が違うメンバーとの交流に少しソワソワしながらツアーが始まりました。

しおりの写真
手づくりガイドブック
はじまりの挨拶
はじまりの挨拶

11:00 – 那岐山麓山の駅にて昼食
アート鑑賞する前にちょっと腹ごしらえ…のつもりがとても豪華なメニューです。なぎビーフのすき焼きや、おかやま黒豚のとんかつなど、ちゃんと社長許可をとってから注文。口の中で溶けるお肉に感動した後、やっとアート鑑賞へ。

集合写真
とりあえず集合写真
豪華なランチ
豪華なランチ!
奈義町現代美術館の紹介
アーティスト紹介
アーティスト紹介

移動中には事前に準備していたアーティスト情報が配信され、期待が高まります

12:00- 奈義/奈義町現代美術館周辺エリア
どこまでも続きそうなまっすぐな道の途中に突然特徴的な外観の建物が現れます。奈義町現代美術館に到着しました。

奈義町現代美術館では、恒久展示作品のために【太陽】【月】【大地】と名付けられた3つの建屋がそれぞれ建てられ、作品を五感で観賞するための空間になっています。入れ替えが前提の作品を展示するための空間設計ではなく、まず作品ありきで、そのための空間設計です。今イベントも自然を五感で感じる展示が集まっており、この自然豊かな場所でこのアーティストに展示してほしいというキュレーターの意志を感じます。

坂本龍一+高谷史郎の作品の笛の音が鳴り響く中、メンバーは気分の赴くまま各々で鑑賞を始めました。それぞれが好きな展示を鑑賞している中で、なぜか太陽の部屋ではみんなが集合。平衡感覚がおかしくなりながらもハイテンションで記念撮影をしました。
遠足の小学生が作品の中に入ることができるワークショップを行っていたり、ボランティアの方がとても生き生きと丁寧に展示の説明をしてくれたりと、地域の方がみんなでイベントを盛り上げようとしているのが伝わってきました。

太陽の部屋
太陽の部屋での記念撮影
レアンドロ・エルリッヒ
奈義エリアでの作品鑑賞

15:00- PORT ART&DESIGN TSUYAMA
車中でどんな音楽がかかっているのか、今どこを走行中かなど、各車情報交換をしながら津山エリア最初の目的地であるPORT ART&DESIGN TSUYAMAに到着しました。

PORT ART&DESIGN TSUYAMAは、岡山県指定重要文化財「旧妹尾銀行林田支店」を活用した芸術文化の創造・発信拠点です。赤レンガタイルの中庭を中心に、木造本館、石造りの金庫棟、赤レンガ倉庫棟がコの字型に配された和洋折衷の建築様式が、カラフルな織物の展示や映像インスタレーションと見事に調和していました。

そして、アートの鑑賞を終えたメンバーがなんとなく中庭や入り口付近に集まって注目していたのは、新旧が混ざりあった照明器具やサイン。同じ職業の仲間でついつい盛り上がってしまうことがとても面白い体験でした。

思い思いに見てまわる1
思い思いに見てまわる2

思い思いに見てまわっている様子

サイン
PORT ART&DESIGN TSUYAMAのサイン
レトロな照明
レトロなライト

15:30- 城東むかし町家(旧梶村邸)
次に向かったのは、重要伝統的建造物群保存地区の一角にある「城東むかし町家」です。江戸時代に建てられた主屋では小麦を用いたインスタレーションや、心地よい風が通り抜ける和室での音を用いた体験型アートが展示されています。その他にも、明治時代に建てられた茶室、大正時代と昭和初期に建てられた土蔵があり、各時代の建物がひとつの敷地内で見られます。蔵のかんぬきがヒゲのような形だったり、取っ手がキラキラしていたり、床の模様がとても凝っていたり、小さな発見を写真におさめながら庭を歩きます。縁側ではメンバーが集まって話し込んでいる姿が見られました。自然と共存する昔ながらの日本の豊かな暮らし方を想像して、「取り戻していきたい、引き継いでいきたい文化」ということを、改めて実感した貴重な時間でした。

たくさん歩き回ってアートを鑑賞したメンバーは近くのお店で一旦休憩。次の目的地への英気を養います。何気ない時間が普段別拠点で働いているメンバーのコミュニケーションにもつながりました。

タレク・アトゥイ
城東むかし町家での作品鑑賞
スイーツ休憩
スイーツで休憩

16:00- 衆楽園
城東むかし町家をあとにし、この日最後の目的地である衆楽園に到着。衆楽園は津山藩2代藩主である森長継が、京都から作庭師を招いて造営した近世池泉回遊式庭園です。敷地の大半を占める池の周りを、一面の水蓮に歓声を上げながら散策します。モネの絵画に出てくるような橋には土が盛られ、草が茂っており、池の水面できれいに反転しているのが印象的です。
ここでも別邸や池の周りの茶室に展示されたアート作品を思い思いに鑑賞しました。ちょうど夕暮れ時だったこともあり、とても情緒的な景色を眺めながらの散策になりました。特にリクリット・ティラヴァニが加納容子とコラボした暖簾が展示された茶室では、風に吹かれながらぼんやり庭園を眺める、ゆったり贅沢な時間が流れていました。

夕暮れの散策
夕暮れの散策
テキスタイル展示
衆楽園の茶室での作品鑑賞

19:00- 夕食&感想会
ホテルへ移動して1日目のみ参加のメンバーと解散した後、ホテルから徒歩15分圏内のお店で夕食会を行いました。普段は本社(和歌山)と大阪オフィスで距離が離れているため、なかなか飲みに行くことがないメンバー。「この人はこんな面白い人だったのか!」「こんな内輪ネタがあるのか!」といったお互いのことを知る新たな発見がたくさんありました。盛り上がってきたところで肝心の感想会です。どの作品が良かった?という質問に対して、ひとり2〜3個ずつスマホで撮った写真を見せながら率直な意見を言っていきました。全く真逆の意見を持っている人がいたり、自分にはなかった視点で作品を見ている人がいたり、今まで大人数でアートについて語り合う経験がなかったので、とても素敵な時間となりました。飲みながら笑いながら、自由に意見を言い合える時間がメンバーのつながりを深めたのではないかと思います。
お店の前で解散後、津山の名物を食べることができなかった男性陣は二次会でホルモンうどんを食べに。対して女性陣はホテルへ帰る途中のコンビニへ向かいます。夕食会では話し足りなかった分をここで発散させて、1日目は無事に終了しました。

乾杯!
乾杯!
夕食・感想会
夕食・感想会

2日目

8:00- 2日目スタート
2日目のスタートはホテルのロビーで集合。前日の食事会の影響で二日酔いの人も見受けられるなか、それぞれ車に乗り込みました。4台連なって出発し、先頭を走っているはずなのに、後ろを振り返ると1台も車がついて来ていないというハプニングが。車によってナビの指定ルートが異なっており、別の道を走っていたようです。各号車現在地と到着時刻を報告し合いながら険しい山道を進んでいき、なんとか4台とも井倉洞に到着することができました。

9:00- 井倉洞/アンリ・サラ
アンリ・サラの作品はスピーカーとサーチライトがセットになったリュックサックを背負い、ヘルメットを着用して鑑賞します。グループごとに隊列を組み、全長1.2km、高低差90mの巨大鍾乳洞内を進んでいきます。気分はまさに探検隊。洞窟内各所のセンサーと連動した音響と光の点滅により、普段の井倉洞とは異なる景色を体験できます。突然不穏な音楽が流れたり、ライトが消えたりすることで、未知なる洞窟の魅力をさらに引き立てています。洞窟内の道は狭く暗いため、みんなで声を掛け合いながら進んでいきました。鍾乳洞に頭をぶつけたり、水に濡れるなどの困難を乗り越えることで、グッとチームワークが深まりました。

井倉洞 入洞前準備写真
洞窟探検隊さながらの装備
井倉洞内の写真
井倉洞内での作品鑑賞

12:00- 満奇洞/蜷川実花
満奇洞は県の天然記念物に指定されている全長450mの鍾乳洞です。今回の芸術祭では、鍾乳洞が青や赤のライトで照らされ、より一層幻想的な空間が広がっていました。神秘的な鍾乳洞と、人工的な照明の融合により、夢と現実の境界が曖昧になるような感覚に陥ります。赤く、不穏な雰囲気の景色の先に展開される数百の彼岸花がクライマックス。さすが照明を扱う会社のメンバー、洞窟以上に照明器具に興味津々でした。

満奇洞 入洞時の写真
いざ満奇洞へ
満奇洞内の写真
満奇洞内での作品鑑賞

13:00- ふれあいセンター満奇

満奇洞鑑賞のために駐車したふれあいセンター満奇にも、杉浦慶佇の作品が展示されていたため鑑賞に。人間と自然の関係性をテーマに撮影された夜の森の写真は、写真なのか絵画なのか判断に迷うような仕上がりで、無意識に顔を近づけ食い入るように眺めていました。
作品鑑賞だけでなく、ふれあいセンターの入り口で販売されていたピオーネを社長がご馳走してくださいました。みんなで岡山の美味しいピオーネを食べながら束の間の休憩です。

ふれあいセンター作品鑑賞
ふれあいセンター満奇での作品鑑賞
岡山のぶどう
岡山名物のピオーネ

13:30- 昼食
満奇洞での鑑賞を終え、山を降りて町の方に戻ってくると、待ちに待ったお昼ごはんの時間です。お店が混み合っていて待ち時間があったので、道路を挟んだ向かいにある道の駅を覗きにいきました。地元の野菜などが売られていて、とても賑わっていました。
昼ごはんは蒜山名物のお蕎麦です。みんなで大きな机を囲んで食べました。朝から二つの洞窟を巡ってお腹が空いていたので、ペロリと完食してしまいました。

蒜山 道の駅風の家
とれたて新鮮野菜市
蒜山そば
蒜山そば

14:30- GREENable HIRUZEN
おなかを満たした後、GREENable HIRUZENに到着しました。ここはサステナブルの価値をより多くの人に知ってもらうための発信拠点施設として、建築家の隈研吾が設計監修しました。特に目を引くのはパビリオン「風の葉」です。中に入ると光が木漏れ日のように差し込んできて、とても気持ちよかったです。ふわっと木の匂いが香る真庭市蒜山ミュージアムでは、4人のアーティストの写真や絵画作品が展示されていました。各自思い思いに作品を鑑賞します。作品鑑賞を楽しんだ後は、1階のショップでお土産を見たりしました。

HIRUZEN絵画鑑賞中の写真
GREENable HIRUZENでの作品鑑賞
HIRUZEN パビリオン内の写真
パビリオン「風の葉」

16:30- 津山城
当初の予定より少し時間が押していたため、津山城に到着したのが観覧時間終了の約30分前。早歩きで向かい、なんとかアシム・ワキフの作品を鑑賞することができました。2本の樹木に竹を編み込んだインスタレーション。周りを歩き回って眺めたり、バチを使って音を奏でたりすることで、自然と人のつながりを感じられる作品でした。少し時間も残っていたので、津山城の天守台にも登り、2日間お世話になった津山市内を一望しました。岡山での旅の記念に、観光客の方に今回のツアー最後の集合写真を撮ってもらいました。

津山城アシム・ワキフ
津山城での作品鑑賞
津山城集合写真
2日間の旅終了!

19:00- SAにて解散
名残惜しいですが、岡山とお別れの時間です。車に乗り込み出発します。途中で勝央SAに寄り、家族や各拠点のメンバーにお土産を購入しました。大阪チームはオフィスのメンバーに高瀬舟羊羹を選びました。
再び車を走らせ、西宮名塩SAへ。ここで最後の挨拶をし和歌山チーム、大阪チーム別れて解散。それぞれ帰路につきます。

締めSA_夜
SAでお土産を購入
締めSA_夕暮れ
最後のお別れ

20:00- 和歌の浦ライトアップ
和歌山チームは途中、和歌山市内で和歌の浦に寄り道。デジテックが携わっている、和歌の浦 誕生千三百年記念大祭のために行われた海岸松の木のライトアップ(点灯終了済み)の現場を見にいきました。7つのテーマごとに設定された色とりどりの光が穏やかな海の水面に映り込み、幻想的な景色が広がっていました。県外だけでなく地元和歌山県の魅力や歴史を感じることができ、ACツアーの素敵な締めくくりになりました。

和歌の浦ライトアップ①
和歌の浦ライトアップ②

和歌の浦ライトアップ

振り返り会

デザイン力を上げるための今回の「ACツアー」は、アートという明快な答えが見えにくいものを読み解いて推測し、自身の見解を言語化すること、そして意見交換を通じて他の人の感じ方や視点に触れることを目的としていました。そこで、ツアー終了後に自身の得た感想を言語化するためのアンケートを実施し、それらを資料にまとめた上で振り返り会を行いました。

振り返り会
振り返り会

今回のアンケートでは「ワクワクした作品3つとその理由」「理解できなかった作品とその理由」「今回の研修ツアーでどのような学びがあったか」などの質問をして、16名全員から回答を得ました。作品に対する考察や視点が人によって違い、とても興味深いものとなりました。その中で人気のあった作品トップ3とその理由をご紹介します。

アンケートの人気投票

第1位 「井倉洞」アンリ・サラ

井倉洞
井倉洞2

【ワクワクした理由】
・鍾乳洞の中をヘルメットと懐中電灯で進む探検隊のような出立とAとBのライトを使い分けながら、光と音が共鳴するなんとも言えない不思議な体感が面白かったです。アートを通して鍾乳洞の魅力を発見していく経験にワクワクしました。
・鑑賞者が能動的に自然を観察し、発見する喜びを感じられるようにデザインされ、まるで探検しているかのようなワクワク感と自然そのものを知るアートとして、手を変に加えることなく表現している。何度体験しても、同じ場所や景色に照らされることがなく、常に新しい発見がある「一期一会」の体験がある。
・単純に冒険というのはわくわくした。ヘルメットやリュック、懐中電灯という装備がよりワクワク感を向上させた。
自分たちで懐中電灯を使って照らして、作品を見つける。探検型ということもあり、一番わくわくしました。 「だるま大師」「鬼の手袋」…など名前が色々ついていましたが、個人的には「とうせんぼう」が本当にとうせんぼうで面白かったです。

【逆に難しかったという意見】
・途中にあったマッピングの意図。全体を通して面白かったけれど、あの部分はわからないまま保留していた感じがします。おそらくクライマックスなんだろうなと思う分、見づらさも含めてなんだったんだろうかと思います。見づらいのも表現の一環なのでしょうか。

第2位 「Inner Garden」 タレク・アトゥイ

Inner Garden
Inner Garden

【ワクワクした理由】
・いろんな生活品や風土的なものを用いて、「どんな音が鳴るのだろう、いつ鳴るのだろう」という予想のつきにくさが、現代の完璧に仕組まれたものや時間などとは掛け離れていて、新鮮さを感じました。あと、現地の人が作成されたとのことも、作り手次第でいろんな形に変化していきそうで、アートにとどまらない人間との関わり方などもいいなと思いました。 「これは一体なんだろう…」感がすごく面白く感じました。
・ HP上で画像を見ただけでは素麺流しかな?と思っていたので実際に見た時のギャップが一番大きかったです。不思議すぎて謎すぎて作品の説明を見てようやく理解できたのですが、耳が聞こえなくても音を感じることができるということを実感することができました。「体全体で音を受け止める」という今までにない体験ができて嬉しかったです。 
・はじめ見たときは「なにこれ?シュール笑」とおもしろい気持ちで鑑賞していました。ですが見ているうちに違うところから音が聴こえてきたり、足元から振動が伝わってきて、どの楽器が鳴っているのかが気になって気づくと部屋の中をぐるぐる回りながら、結構時間が経っていました。意外な素材の組み合わせから鳴る音がとても興味深かったです。一番わくわくして惹きつけられた作品でした。

【逆に難しかったという意見】
・音自体が退屈な組み合わせで、あまり興味が持てなかった。

第3位 「昨日の空を思い出す」AKI INOMATA

昨日の空を思い出す
昨日の空を思い出す

【ワクワクした理由】
・ 「昨日の空を思い出す」という作品タイトルにもあるように、ふと見上げた空に浮かぶ雲をガラスの中に閉じ込めている発想が素敵だと思った。実物を見てみると、実際に雲を様々な角度から見た場合をイメージして立体的に再現されており、さらにそれが3Dプリンターでできているのが不思議さや幻想的な雰囲気をさらに高めていると思った。
・雲をグラスに浮かべ、空を再現するという着眼点、そして 3Dプリンターから抽出し、水で硬化する素材(飲んでもOK)をオリジナルで開発した熱量に感動。技術とアートの賜物だと感じた。 
自然の切り取り方が流動的な感じも出ていてとても素敵だと思いました。雲や水の流れなど毎日同じに見えている自然も、よく見ると全然違うものだなと想像の膨らむ作品でした。
・発想がすごい。見たもの感じたものを形にするための橋渡しのアイデア力に感心するしかなかった。

いかがだったでしょうか。一部の意見しかご紹介できないのがとても残念なくらい、それぞれがACツアーで自身のインプットを得て帰ってきました。それだけでなく、メンバー間で意見交換をすることによって新たな視点を得ることができました。

今回は初めての試み、社長も含めてデザインに関わるメンバーが一堂に会して行ったデザイン研修ツアーでした。このような機会を与えてもらえることに感謝して、今後もこのような取組みを継続していきたいと思います。その様子はまたお伝えしていきますのでご期待ください。

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この記事を書いた人

CreativeLab.

『Creative Lab.』は、光を中心に屋外空間にイノベーションを起こすクリエイティブチームです。 デザインやアイデアで光の価値を創造するデザイン・企画チーム(AC)と、技術・開発で光の価値を創造する設計開発チーム(DC)で構成されています。 AC / DCで連携を取り、あらゆる屋外空間に合う光や価値を考え、新しくてワクワクする提案を行っています。

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