お客様満足度を高める “和歌山マリーナシティホテル„の光の演出

「遊び」を堪能し尽せる
観光複合施設の”和歌山マリーナシティ”とは

和歌山マリーナシティの上空写真

和歌山県の和歌山市と海南市の境にある和歌浦の海に浮かぶ人工島「和歌山マリーナシティ」。ヨーロッパの街並みやアトラクションが楽しめるテーマパークの「ポルトヨーロッパ」や観光魚市場の「黒潮市場」を中心とし、宿泊施設としてリゾートホテル「和歌山マリーナシティホテル」や「紀州黒潮温泉」「海釣り公園」など、様々な遊びの施設が併設されている複合施設です。その中のポルトヨーロッパでは、2017年からタカショーデジテックが手掛けているイルミネーションイベント「FeStA LuCe」を開催しており、長い付き合いのある場所です。

イルミネーションイベント「FeStA LuCe」をご存じない方は
↓ こちらの記事をご覧ください! ↓

和歌山マリーナシティホテルの昼の様子

今回はそんな「和歌山マリーナシティ」の中のリゾートホテル「和歌山マリーナシティホテル」のリノベーションをご依頼いただき、ライティングデザインを手掛けました。依頼のきっかけは、観光のインバウンド増加を受けてお客様によりご満足いただけるよう客室やレストランからの夜の眺めをよくするリノベーションを行いたい、というご相談でした。ホテルの敷地内にはプールなどの水辺や緑が美しい芝生エリアがあり、和歌浦の海と自然の風情が調和した非日常的な景色が楽しめるようになっているのですが、夜になると光が足りず、客室やレストランからの景色が一気に寂しくなってしまうという悩みを持たれていました。もともと水銀灯の街灯のような照明は要所要所に設置してあったのですが、必要最低限の明るさが確保できるように取り入れられていたこともあり、景観をよくできる照明の取り入れ方ではありませんでした。また水銀灯ということもあり、メンテナンスの手間や安全面でも改善できないかと悩まれていました。それらのお悩みを総じて解決するために、水銀灯による「機能の光」(機能的な役割の光)からLED照明による「美観の光」をご提案しました。

リノベーション前のホテルのお庭の様子


ホテルの各所に散りばめられた光の演出

和歌山マリーナシティホテルのライトアップ

今回の「和歌山マリーナシティホテル」のライトアップの大きなテーマは2つ。「全体を広く見せる」ことと「リゾート感・洋風の雰囲気を高める」ことです。この2点を表現するために、「ファサード」「プールサイドのヤシの木」「レストランから見える芝生エリア」「水路にまたがる橋」の4ヶ所をライトアップしました。それではそれぞれのライトアップのポイントを見ていきましょう。

ホテルの雰囲気を高める「ファサード」の演出

和歌山マリーナシティホテルは、内装・外装ともにイタリアなどの南欧リゾートのイメージが投影されたデザインとなっており、建物の顔にあたる「ファサード」のデザインにおいては、窓のつくりなどが特徴的です。そういったファサードの特徴的な部分を照らしてあげることで、夜でも建物の南欧風な雰囲気を感じることができ、夜にホテルを訪れるお客様の期待感も高まります。

ホテルのファサードのライトアップ前

【Before】

ホテルのファサードのライトアップ後

【After】

「ヤシの木」を照らしてシンボリックに

屋外プールの横には大きなヤシの木が何本も植えられており、客室から見てもけっこうな存在感があります。しかし夜になると、大きくて細長い木のシルエットだけがうっすらとしか見えなくなってしまい、ヤシの木があるということもわからなくなってしまっていました。そんなヤシの木を、葉の先まで一直線に照らし上げることで、夜にも存在感を演出できるだけでなく、ライトアップされたヤシの木がプールの水面にも映し出され、幻想的な雰囲気に仕上がりました。

プールサイドのヤシの木のライトアップ前

【Before】

プールサイドのヤシの木のライトアップ後

【After】

レストランから眺めを楽しめる「芝生エリア」

客室からの眺めだけでなく、レストランからの眺めもリノベーションしたいというご要望にも応えるため、レストランから見える芝生エリアに球体の照明を取り入れました。乳白グローブによりやさしく拡散する光を取り入れることで空間を広く見せられるだけでなく、ランダムに並べることで光のリズムが感じられる眺めに仕上げています。また、芝生エリアでイベントが行われる際には照明を移動しやすいように施工しています。

【Before】

【After】

景観の主役になる「橋」の幻想的な演出

ファサードと同じようにイタリアなどの南欧の建築の要素が強い「橋」ですが、水銀灯で一部を照らしているだけだったため、「機能の光」はあっても「美観の光」はない状態でした。そこで「美観の光」として、「橋」の側面にライン状の間接光を取り入れ景観の主役になるように演出しています。また、「橋のライトアップが水路にも映り込むことで、客室からの景色が幻想的な印象になるように仕上げています。

【Before】

【After】


主な使用器具

※自社製品の他にも、光の演出に最適な照明器具を選びご提案いたします。


今回は、宿泊施設の中でもリゾート感を高める演出をメインに行った「和歌山マリーナシティホテル」の事例をご紹介しました。今回ご提案したプランニングにより、夜の空間の美観を高められるだけでなく、LED照明によってメンテナンス性も格段にあがりました。昔取り入れた照明器具がそのままになっている方や、夜の空間の活用方法を見直したい方は、是非お気軽にお問い合わせください。

Credit

照明ディレクター:花田 諒 / RYO HANADA
株式会社タカショーデジテック
営業部 ライティングデザインチーム 兼
Creative Lab. AC マネージャー

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和歌山マリーナシティホテル
〒641-0014 和歌山県和歌山市毛見1517番地
TEL:073-448-1111
HP:https://www.marinacity.com/hotel/


この記事を書いた人

CreativeLab.

『Creative Lab.』は、光を中心に屋外空間にイノベーションを起こすクリエイティブチームです。 デザインやアイデアで光の価値を創造するデザイン・企画チーム(AC)と、技術・開発で光の価値を創造する設計開発チーム(DC)で構成されています。 AC / DCで連携を取り、あらゆる屋外空間に合う光や価値を考え、新しくてワクワクする提案を行っています。

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