デザインから照明計画まで! 古道歩きの里「ちかつゆ」のリノベーション
タカショーデジテックでは、屋外照明・LEDサイン・イルミネーションなど屋外の光のを幅広く扱っていますが、実はもう一つ手がけている事業があります。それが「デザイン」です。株式会社アスク企画様から事業承継し、2020年11月に3人のデザイナーを迎えデザイン部門「ASK Design Lab.」が誕生しました。従来のデジテックの強みにデザインの要素が加わったことにより、屋外空間の演出を光だけではなくグラフィックデザイン面からもアプローチができるようになり、さらに洗練された空間演出の総合プロデュースが可能になりました。今回はそんな「ASK Design Lab.」が所属する「Creative Lab.」が手掛けた現場の事例の中から、古道歩きの里「ちかつゆ」のリノベーションの事例をご紹介します。
古道歩きの里「ちかつゆ」のリノベーション
和歌山県の熊野本宮へと続く熊野古道聖地巡礼の地・近露にある道の駅、古道歩きの里「ちかつゆ」。2022年の8月末にリニューアルオープンしたこちらの施設のグラフィックデザインやプロモーションだけでなく、ライティングデザイン、WEBサイト制作も手掛けました。
「熊野」をイメージしたプロモーション
施設全体のキーとなるメインロゴ
デザインを手掛けるにあたり、ちかつゆの印象を決めるプロモーションからスタート。メインビジュアルの熊野古道の聖地巡礼の地である近露を意識し、施設全体のキーとなるロゴには「八咫烏(ヤタガラス)」を採用しました。そこにさらに、「近露」の地名の由来の諸説として知られる「血か露か」の話に登場する植物の「カヤ」を要素として加え、熊野に縁の深い「八咫烏」が「カヤ」を持っているデザインに。ビジュアルは手書き風でやわらかい印象に仕上げました。
イメージを統一した飲食店のロゴ
昔から古道歩きの道中に親しまれてきたとろろを扱うお食事処「とろろや」と、和歌山県でつくられる白炭で焼かれるお餅やお団子が楽しめる甘味処「もちや」。施設内のこれらの店舗のロゴもイメージを統一したものに。お店の入り口ののれんにも描かれ、やさしい和の雰囲気が伝わるロゴに。
トートバッグやショップカードなどのノベルティにも活用
施設のメインロゴや各店舗のロゴをトートバッグなどのノベルティやショップカードにも。ロゴのイメージが統一されているので、同じように掲載しても洗練されたデザインになります。
プロモーションから細かなデザインへ
メインロゴや施設全体のロゴをつくり、「ちかつゆ」のプロモーションの全体像が描けたところで、次に施設の様々な部分のデザインやレイアウト提案を行っていきました。
シンボルとなる「ちょうちん」にふさわしいフォント
道の駅の入り口に飾られる大きなちょうちんには、八咫烏と「近露」の文字をシンボルとして表現。また、入り口の大きなちょうちんだけでなく、施設内に取り付けられているたくさんのちょうちんには、それぞれ九十九王子の名前が書かれています。これらの雰囲気を考慮したフォントを選び、施設のイメージ作りをしました。
統一感のために案内サインも監修
普段何気なく目にしがちな案内サインですが、そのデザインも施設全体と統一することで空間の雰囲気にまとまりがうまれます。こういった何気ないデザインひとつひとつが大切だったりします。
プロデュースしたロゴを看板に
プロデュースしたロゴを看板にレイアウト。お店や施設のロゴに合わせたレイアウトを意識しました。統一されたロゴの「和」の雰囲気が木目調の看板とマッチします。
案内マップや大看板にも
ロゴや案内サインでデザインしてきたピクトを、案内マップや大看板にも活用。どこを見てもデザインに統一感があって、古道歩きの里「ちかつゆ」としてのイメージが洗練されています。
日よけの色にも「和」を意識
ロゴやピクトに始まり、施設全体のイメージが熊野古道を意識して「和」な雰囲気で仕上がっているので、日よけの色も「和」を思わせる色に。色までこだわったことで、ロゴをあしらっても和の雰囲気が演出できます。
のれんのレイアウトにもこだわって
和風なお店の演出を高めてくれるのれんに載せるロゴのレイアウトにもこだわりました。のれんらしさがしっかりと表現されるレイアウトデザインになっています。
情報発信のためのWEBサイトも
今や情報発信には欠かせないWEBサイト。コンセプトやデザインを統一して手掛けているので、WEBサイトの制作もスムーズに。施設の「和」の雰囲気をWEBサイトでも表現しました。
和のやわらかさを「光」で
ここまでデザインのお話をしてきましたが、「Creative Lab.」が手掛けたのはデザインだけではありません。次は「光」のお話、ライティングデザインのこだわりやポイントをご紹介します。
施設を一直線に繋ぐ「ラインの光」
駐車場を囲むように一直線に建物が並ぶ「ちかつゆ」。そのまっすぐさを強調するため、軒下に間接光を一直線に取り入れたライティングに。直接的な光ではなく間接光にしたことで、光の質がやわらかくなり、施設全体を和の落ち着いた印象に仕上げています。
天井からの光でやわらかく照らす
壁や足場など、広い「面」を明るくしたいとき、よく使われる手法はその場所を直接照らすことですが、今回は全体をやわらかくライトアップすることを意識し、あえて天井をスポットライトで照らし、天井から跳ね返った光で空間にやさしいあかりを落とすようにしています。こういった環境をつくり光の輝度をおさえることで、施設の軒下に吊り下げられているちょうちんを主役として際立たせてくれます。
昼間も「和」を演出する照明
施設全体の「和」のテイストに合わせ、足元を照らす光として和風照明を設置。空間の低い位置にも光を取り入れることで光の重心を下げ、落ち着いた雰囲気を演出しています。照明の見た目を和風に揃えておくことで昼間の景観も邪魔しません。
【施設情報】
道の駅 古道歩きの里「ちかつゆ」
〒646-1402 和歌山県田辺市中辺路町近露1810-1
TEL:0739-65-0707
e-mail:info@chikatsuyu.com
HP:https://chikatsuyu.com/
施設のプロモーションやグラフィックデザインから夜の空間づくりまで、幅広くリノベーションを手掛けた今回の事例。光だけではなく「デザイン」の要素も加わったことで、今まで以上に様々な角度から空間演出の提案ができるようになりました。「施設のリノベーションを考えているけれど、どういうストーリーですすめればいいかわからない」「これからお店を作っていくときにブランディングに悩んでいる」など、空間づくりのその手前のストーリーから、お客さまの力になります。気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。
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