<DIGITEC SIGN NEWS 7月号> 光の距離とLEDサインの関係を徹底解説!

こんにちは。いつもお世話になっております。
DIGITEC SIGN NEWSをご覧いただきありがとうございます。

青い空に浮かんで見える大きな入道雲。
蝉時雨を合図に今年も暑い夏が本格的に始まりました。
お子さんを持つご家庭では夏休みの自由研究や工作をどうしようか頭を悩ませている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
定番とも言えるのが影絵を使った実験。懐中電灯の前に小さなオモチャや折り紙などを置き、白い壁に照射します。光が物体に近づくと影が大きくなり、遠ざかると影が小さくなるという現象は「なぜ?」「どうして?」といった幼き知的好奇心を駆り立てますね。

今回のDIGITEC SIGN のメールマガジンは、そんな「光の距離とサイン」をテーマに、光の直進性と物体と光源の距離による見え方の違いについてプチサイエンスいたします。
ぜひ最後までお付き合いいただけますと幸いです。

光の距離とLEDサインの関係

サインの厚み・線幅と輝点の関係

壁の近くで懐中電灯を照射したとき

壁の近くで照射したとき

壁から離して懐中電灯を照射したとき

壁から離して照射したとき

真っ暗な中、懐中電灯を壁に向けて照射したイメージを思い浮かべてください。
懐中電灯が壁に近い場合(左画像)、光は集中的に一部分に当たります。その結果、照らされた部分は非常に明るく見え、その周囲は比較的暗く見えます。これは、光が直進する性質(光の直進性)と、光源からの距離が短いために光があまり拡散しないためです。
懐中電灯が壁から遠ざかると、光はより広範囲に広がります。これは、光が直進する性質と光の拡散性(光がある程度広がる性質)によるものです。その結果、照らされる範囲は広がり、全体的に均一な明るさになりますが、特定の部分の明るさは減少します。
以上の現象は、物理学の「逆二乗の法則」によって説明されます。これは、光源からの距離が2倍になると、光の強度(明るさ)は1/4になるという法則です。したがって、懐中電灯が壁から遠ざかると、光の強度は減少し、照らされる範囲は広がります。この法則は、懐中電灯だけでなく、すべての光源(太陽光、電球など)に適用されます。

LEDサインの原理もまた同じです。
ステンレスやアクリルの中にLED光源を埋め込む仕様ですのでサインの厚みや線幅と明るさは密接に関係しています。
LEDの光は一定方向に向かって発する性質があります。この光を拡散させるためにタカショーデジテックでは独自開発したアクリルを使用しているのです。

LEDサインの正面発行の断面イメージ

発光サインの厚みを薄く、線幅を細くするとその分光源部分の隙間が狭くなります。前述した通り発光面に近いと光は拡散しないため極端に明るい部分と暗い部分、明暗の差が出てしまいます。うっすら見えているLEDの粒々、これを「輝点」と呼びます。

LEDサインの輝点が見えているイメージ

お店や施設などの顔ともいうべきサイン。せっかく設置しても見た目が美しくないとその効果は半減どころか場合によってはマイナスイメージにも。

そうならないためにも発光サインの仕様によって製作可能なサイズや線幅、厚みは決まってきます。より小さく、より細く、といったニーズに極限までお応えできるようタカショーデジテックではその限界値にこだわっています。

砲弾型LEDによる再現性の高さ
砲弾型LEDによる再現性の高さ

例えば、正面発光仕様であれば最小線幅0.8㎜まで製作可能。発光サインに於いては業界最細となります。

細いサイン製造に対応可能

また、背面発光サインの場合は10㎜の薄さまで対応できます。こちらも業界最薄として数多くの設計者・デザイナー様から絶大な支持をいただいています。

もう一点。背面発光サインにおいて壁面からの浮かし高も前述の原理で光の広がり方が変わってきます。詳しくは「背面発光を上手にみせる3つのポイント」の記事をご覧ください。

浮かし幅で変わるLEDサインの背面発行のひかりの様子
記事はこちら ≫

光源の数はこうして決まる

逆に大きいサイズ、線幅の太い文字のサインの場合はどうでしょうか。
LEDサインの明るさと視認性は、光源の数に大きく依存します。
サイズによって必要な光源の数量は増えてきます。光源が多ければ多いほど、サインはより明るく見え、視認性も向上します。
下記の図でご説明しましょう。

光源数と距離に関しての関係図

サインの厚みがD80㎜の場合は光源との距離がある分、光が広がりますので少ないモジュール数で対応できます。

一方、D60㎜になることで光源との距離は近くなるため1点あたりの明るさは増します。
このとき、光の広がりがなくなるためそのままの数量ですと光源間が暗くなり、モジュールの間隔を狭めて光を均一に保つことになります。
そのため数量を増やす必要があり、その分費用もアップいたします。また、光源が過剰になると電力消費が増大し、熱問題が発生する可能性も出てきます。

具体的な光源の数を決定するためには、これらの要素を考慮し、必要な明るさ、視認性、エネルギー効率を達成するための最適な光源の数を計算することが求められます。ただし、この計算は専門的な知識を必要とするため、ご不明点はタカショーデジテックまでお気軽にご相談くださいませ。

参考)モジュール必要数量の拾い出し

最後に、上記でご説明した内容の応用としてLEDモジュールの必要数の計算方法についてご説明いたします。あくまで一例となりますので参考としてご覧ください。

De-Module 3球タイプの商品仕様
LEDサインの看板の深さとピッチの関係図
LEDサインの看板の深さとピッチの関係図

上記モジュールの場合、3球1セットの回路が90㎜の線に繋がり連なっています。この回路の中心から中心までの間隔をピッチと呼びます。サインの厚みが100㎜であればモジュールをそのままサイン底面に実装していくことで正面は均一な明るさで発光します。
これが少し薄い80㎜になると光源と正面部分の距離が縮まるため光源の数を増やす必要があります。そのため、ピッチを先ほどより5㎜短い85㎜にし、詰めることで最適な明るさとなるのです。
※「看板の深さ」が深くなると照度は下がります。
 文字形状により最適なピッチが変わります。

逆にサインの厚みが150㎜と余裕があればそれだけ光源との距離も広がるため130㎜までピッチを広げることでモジュールの数量を少なくすることが出来ます。
仮にW550㎜×H550㎜のステンレス箱文字で厚み100㎜あったとしましょう。
正面を均一に発光させたいとなると
縦が500÷90(ピッチ)=6.11 なので端数を切って 6個。
横は500÷45(ピッチ)=11.11なので同じく 11個。
縦6列×横11列=計66個 となります。
1個当たりの消費電力が0.72Wですので66個ですと合計で47.52W。
電源トランスとしては100Wあれば十分足りる計算となります(最大許容ワット数の関係で50Wでは足りません)。

いかがだったでしょうか。
以上の点から、LEDサインで輝点を出さないようにするためには、光源とアクリルの距離だけでなく、他の要素も考慮する必要があることがお判りいただけたかと思います。
ご不明な点やご質問などございましたらお気軽にタカショーデジテックまでご相談くださいませ。


光のSHOWROOM2024 のご案内

光のSHOWROOM2024のメイン画像

この度、タカショーデジテックは2024年7月25日(木)~26日(金)に行われるタカショーガーデン&エクステリアフェア2024(TGEF2024)の延べ4500 ㎡の会場内にて、特別企画として「光のSHOWROOM2024」を開催いたします。屋外照明・LED サイン・イルミネーションのアイテムや特徴、空間への活用をご提案します。各カテゴリーにて初披露の商品も展示いたします。

皆さまのご来場を心よりお待ちしております。

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光のSHOWROOM 開催概要
●会場
東京流通センター TGEF2024 会場内
東京都大田区平和島6-1-1
●日時
2024 年7 月25 日(木)9:30 ~ 17:30
    7 月26 日(金)9:30 ~ 16:30

→特設サイトはこちら

※業者様向けの展示会です。メーカーおよび同業者の方、一般の方のお申し込みはご遠慮ください


最後までご覧いただきましてありがとうございました。
これからも当社の最新ニュースを皆様にお届けしてまいります。
どうぞ引き続きご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

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この記事を書いた人

営業部 サイングループ

LEDサインの営業をメインに行う営業グループです。 東京オフィスと大阪オフィスを起点に、日本全国の様々な商業空間にLEDサインをはじめとする屋外の商材を提案しています。定番商品のご提案だけではなく、よりお客様の理想やイメージに近いLEDサインに仕上げられるよう、柔軟なご提案ができるよう心がけています。

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