<DIGITEC ライティング NEWS 3月号> 「光」で取り組む地方創生

こんにちは。いつもお世話になっております。
DIGITEC NEWSをご覧いただきありがとうございます。

遠山は紫にかすみ、春の息吹きがたちこめているようです。花見月といわれるだけあり、行楽のお誘いにも心はずむ季節となりました。

今回のメールマガジンでは、弊社が今まで取り組んできた地方創生の活動についてピックアップした内容をお届けいたします。また、4月に行われるミラノデザインウィーク2025への出展をはじめとする国内外展示会の案内もございます。最後までお読みいただけますと幸いです。

「光」で取り組むタカショーデジテックの地方創生

CASE01 自治体との連携した「泉穴師神社」のライトアップ

まず最初にご紹介するのが泉大津市とタカショーデジテックが連携して行った泉穴師神社のライトアップです。
歴史的景観を残す情趣あふれる泉大津のまち。2025年に開催される大阪万博も控える中、市内外への魅力発信を行なっていくために考えられたのが特別イベントの開催やライトアップ・イルミネーション装飾によるまち全体の活性化でした。

連携協定を締結し泉穴師神社で行われた調印式の様子
連携協定を締結し泉穴師神社で行われた調印式

最初のライトアップポイントに選ばれたのが、泉穴師神社。夫婦の神様を祀る由緒ある神社で、大木が茂る境内は「泉穴師神社の森」として大阪みどりの百選にも選ばれています。この「泉穴師神社の森」内には、ひときわ大きな御神木がそびえ立っていましたが、2018年の台風21号の被害で根っこから倒木してしまいました。古くから泉穴師神社と共に生き、近所の学校の校歌にも登場するほど地元に愛され、歴史の証人だった大きなクスノキでした。一度は処分も検討されましたが、地域の関係者や泉大津市長を交えて議論を重ねられた結果、災害遺産として後世に残す決断をされたそうです。今回のライトアップでは、そんな御神木の魅力を引き出すのも課題の一つでした。

泉穴師神社の入り口の様子
泉穴師神社の倒木したご神木の様子

ライトアップ現場の泉穴師神社(右:倒れてしまった御神木)

泉穴師神社のライトアップに際し、タカショーデジテックでは社員たちが現場を深く知るためのワークショップを行いました。社内には営業や管理部門など、日頃ライティングデザイン(照明計画)や現場に携わっていないスタッフもいますが、いずれの仕事も最終的に現場の「光」に繋がります。どの業務に携わっていても、現場を知り、タカショーデジテックのビジョン(社内理念)である『光の演出で人の心を彩る』を体感することは学びがあるはず。そして、その経験は必ず今後の商品開発や企画提案などさまざまな業務に生きてきます。そんな狙いから行ったワークショップでは、あえてさまざまな部門から参加者を募り異部門混合の4チームを結成。チームの個性を生かしながら、担当するエリアでいかに効果的に光を演出するか、それぞれに知恵を絞りました。

ライトアップの内容を話し合っている様子
実際の現場でライトアップの調整を検討している様子

ワークショップの様子

\実際に参加した社員の声とライトアップの様子は特集記事からご覧ください!/

泉穴師神社のライトアッププロジェクト記事 ≫

CASE02 ワークショップから生まれた取り組み「テラスポット」

次にご紹介するのが和歌山市で2023年から開催されているイルミネーションプロジェクトの「KEYAKI Light Parade」で行われた、イルミネーションと併せてさらに踏み込んでまちづくりについて考える「ウォーカブルなまちづくり研修」から生まれた、けやき大通りの周辺店舗をライトアップする「テラスポット」の取り組みです。

KEYAKI Light Paradeのイメージ画像

ウォーカブルなまちづくり研修にはKEYAKI Light Paradeに協賛している銀行・放送事業者など、さまざまな企業から約30名が参加しました。具体的な研修内容としては、フィールドワークで街を歩き、セミナー会場に移動してアイデアを出し合うというもの。
その中で弊社からも3名が参加し、タカショーグループとして出来ることを考えました。

ウォーカブルなまちづくり研修の様子①
ウォーカブルなまちづくり研修のフィールドワークの様子
ウォーカブルなまちづくり研修の様子②
ウォーカブルなまちづくり研修に参加したら3名で話し合っている様子

ウォーカブルなまちづくり研修の様子(右下:参加した3名)

庭のライフスタイルメーカーでありファニチャーを取り扱っていること、DIYで簡単に家庭で設置できる「ひかりノベーション」により店舗に足を向けてもらえるのではというところから、テラスが夜に光を浴びて、そこで楽しむ「テラス」と「照らす」の組み合わせ”テラスポット”が生まれました。

「テラスポット」を具体的にご説明するとライトとファニチャーを貸し出すという仕組みです。最初に4店舗にご協力いただき、実際にライティングの提案と施工を行いました。
今回の取り組みはそれで終わりではありません。テラスポットを多くの人に知ってもらいライトアップの現場を増やすこと、そして実際に足を運んでもらうように認知を広げること。そのためにDMで協賛企業にテラスポットの案内を送ったり、フライヤーを作成。また、テラスポットマップを作ってKEAKI Light Paradeのサイトに掲載するなど様々な取り組みを行いました。

テラスポットで実際にライトアップを行った店舗の様子①
テラスポットで実際にライトアップを行った店舗の様子②

テラスポット協力店舗のライトアップ

\実際に参加した社員の声は特集記事からご覧ください!/

テラスポットのインタビュー記事 ≫

CASE03 地方が抱える問題を伝える
「照らしちゃる矢櫃-YABITSU LIGHT UP PROJECT-」

そして最後にご紹介するのが、和歌山県有田市の矢櫃地区にて行われたインスタレーションアート「照らしちゃる矢櫃 – YABITSU LIGHT UP PROJECT – 」です。
和歌山県中部に位置する有田市は、有田みかんの産地として知られると同時に、太刀魚漁でも日本トップクラスの漁獲量を誇る、山海の魅力にあふれた町です。その有田市の中で144人が暮らす「矢櫃」は、まさに秘境と言っても過言ではない海辺の小さな集落です。海に面した山の斜面にいくつもの家々が建ち並び、その間を縫うように細い道を下っていくと美しい海へと到着。そこから振り返ると、まるで海外にトリップしたかのような非日常感を感じる街並みが広がります。江戸時代から漁村として栄えたものの、車の通れる道がなく、集落の移動手段が限られることや住民の高齢化により今では146棟ある建物のうち約44%が空き家になっているのが現状です。

海辺の集落有田市「矢櫃」の全景

とはいえ、交通面が不便であるからこそ守られてきた素晴らしい環境が残る場所とも言えます。最近ではカフェや体験型宿泊施設ができたことでマリンアクティビティが楽しめるスポットとして少しずつ知られるようになってきました。この場所の素晴らしさをもっと知ってもらいたい、そんな想いからタカショーデジテックは、光を用いたインスタレーション・アートを企画、実施しました。

矢櫃の魅力を表現したライトアップ
矢櫃の魅力を表現したライトアップ

ライトアップのプログラムにより空き家だけを光らせることで現状の地域課題について発信するとともに、全体のライトアップでは、陸と海、ライティングと星空、昼と夜などさまざまな対比でこの場所の価値を発信したこの日。あくまで集客のためのイベントでなく、動画などを通じて集落の魅力を伝えながら、過疎の現状を考えるきっかけづくりとして集落全体が光に包まれました。

寂しさや人口減少の危機感を表現したライトアップ

Yabitsu Light Up Projectは和歌山県内で有名な場所ではない矢櫃でのアート活動、過疎化が進んでいる街が過去には暮らしの光が灯っていたことを想起させる情緒的な表現、様々なメディアで取り上げられたこと、などが評価され日本空間デザイン賞2023の銅賞・サスティナブル空間賞、第57回日本サインデザイン賞の銅賞の3賞を受賞。また、国際的に権威ある 世界三大デザイン賞『iFデザインアワード2024』を受賞いたしました。

\有田市 望月良男市長と矢櫃についてのトークセッションは特集記事からご覧ください!/

Yabitsu Light Up Project 特別対談 ≫

屋外照明カタログ「光INNOVATION 2025」発刊

株式会社タカショーデジテック (本社:和歌山県海南市 代表取締役社長:古澤良祐)は、『光INNOVATION 2025』を2⽉4⽇(火)に発刊いたしました。

本カタログは施設・店舗向け設計/オーナー様向け屋外照明カタログで、ローボルトシステムを使用したプランニング例や施工例だけでなく、光による地方創生やホテル・旅館などの事例紹介を中心とした、計56ページのカタログとなっております。

光INNOVATIONカタログ表紙画像
カタログ請求 ≫

“和の照明”を再定義する新ブランド
『yomosugara』ミラノデザインウィーク2025で世界へお披露目!

屋外照明専門メーカーである弊社タカショーデジテックと、世界的なデザインスタジオTangent(所在地:英国ロンドン/東京 代表:吉本英樹)は、2025年4月7日~13日にイタリア・ミラノで開催される世界最大のデザインイベント、ミラノデザインウィーク2025に出展し、レオナルド・ダ・ヴィンチ記念国立科学技術博物館の「Cavallerizze(カヴァッレリッツェ)」エリアにおいて、屋外照明ブランド『yomosugara(よもすがら)』を展示いたします。
今年のミラノデザインウィークはメインイベントである国際家具見本市「ミラノサローネ」のほか、2年に一度開催される国際照明見本市「エウロルーチェ」が行われるため、世界各国の照明およびデザイン関係者からの注目度が高い年でもあり、いまの日本人が考える現代の和の照明の定義を世界へ問いかけます。

ミラノデザインウィークへの出展について

毎年4月に行われる世界最大規模のデザインの祭典。ロー・フィエラミラノで国際家具見本市「ミラノサローネ」と隔年で開催される国際照明見本市「エウロルーチェ」、市内各所で「フオリサローネ」が開催され、ミラノの街がデザインで溢れかえります。yomosugaraの展示会場であるレオナルド・ダ・ヴィンチ記念国立科学技術博物館は、11世紀から16世紀にかけて修道院として使われていた歴史的建造物を母体に、偉大な芸術家であり天才的な技術者でもあったレオナルド・ダ・ヴィンチの発明品などを中心に展示しています。デザインとエンジニアリングの発展的な融合を得意とするTangentによるyomosugaraのプロダクトおよび展示デザインにより、かの地における和の照明のイメージを再定義します。

【”yomosugara” New outdoor lighting brands 展示概要】
日時:プレスデイ 2025年4月7日(月)
   一般的公開 2025年4月8日(火)~13日(日)、10時00分 – 19時30分 
会場:レオナルド・ダ・ヴィンチ記念国立科学技術博物館Cavallerizzeエリア
住所:via Olona 4 , 20123 Milan

yomosugaraについてはこちら ≫ ニュースリリースはこちら ≫

エクステリア×ガーデンエキシビション2025
出展のご案内

弊社は 2022年4月10日(木) / 11日(金)に幕張メッセで開催されます『エクステリア×ガーデンエキシビション2025』にタカショーグループとして出展いたします。屋外照明のコーナーとしては、新商品や屋外の光の魅力をメインに展示させていただきます。

【出展概要】
□ 日時:
2025年4月10日(木) / 11日(金)
10:00~17:00(11日のみ16:00まで)
□ 会場:
国際展示場 幕張メッセ 展示ホール4・5
〒261-0023 千葉県千葉市美浜区中瀬2丁目1
□ 出展小間位置:
展示ホール4・5・6 (31)

EXG 2025 ≫ お問い合わせ ≫

最後までご覧いただきましてありがとうございました。
これからも当社の最新ニュースを皆様にお届けしてまいります。
どうぞ引き続きご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

お問い合わせ ≫

この記事を書いた人

CreativeLab.

『Creative Lab.』は、光を中心に屋外空間にイノベーションを起こすクリエイティブチームです。 デザインやアイデアで光の価値を創造するデザイン・企画チーム(AC)と、技術・開発で光の価値を創造する設計開発チーム(DC)で構成されています。 AC / DCで連携を取り、あらゆる屋外空間に合う光や価値を考え、新しくてワクワクする提案を行っています。

≫ 「CreativeLab.」が書いた他の記事を見る

TOP