オーストラリアで毎年5月から6月にかけて開催される光と音楽、アイデア、食の祭典「Vivid Sydney(ビビッドシドニー)」。シドニーの冬を彩る、オーストラリア最大級のアート&カルチャーフェスティバルです。毎年趣向を凝らした光の演出が施される会場の雰囲気や演出をタカショーデジテックのスタッフにも体験してもらおうと、2025年度から海外視察ツアーとして参加者を募り、2人が参加しました。抽選を経て参加権を引き当てたのは営業部九州営業グループの松山紘明さんと、Creative Lab. AC ASK Design Lab. 兼 ヴィジュアルマーケティンググループの田中愛乃さん。ふたりが世界規模の光の祭典を前に、一体何を感じたのか。視察ツアーの感想や現地での様子を伺いました。
オーストラリア最大級のフェスティバル
「Vivid Sydney」

今回初となる海外視察ツアーは、光を扱う会社として照明分野における最新の技術動向や活用事例に触れることを目的とし、現場と商品開発に関わる営業部とCreative Lab.のメンバーを対象に実施することになりました。参加者は応募のあった中から各部門1名ずつ抽選で決定。そこで選ばれたのが松山さんと田中さんでした。
「Vivid Sydney」は、オペラハウスやダーリンハーバーなどシドニー市内各所を会場に、あちこちで繰り広げられるイルミネーション・アートやインスタレーション、プロジェクションマッピングなどを自由に見学できるというものです。約3週間開催され、今回はそのうちの2日を体験することとなりました。2025年のテーマは「Dream(ドリーム)」。企業やアーティストが作品やテーマに沿ったインスタレーションを繰り広げました。「ナイトタイムエコノミー」を活性化するよう、期間中は中心部の電車の駅が規制され、オペラハウスやライブハウス、特設ステージなど、各所で音楽ライブが行われ、シドニーを代表する飲食店が出店。他にもトークセッションやパネルディスカッションなどでさまざまなアイデアが行き交うパフォーマンスも。そんな風にイベントが多岐にわたる中、今回の視察ツアーでは光に関わる作品を中心に見て回りました。
「Vivid Sydney」開催中のシドニーの街中の様子
Vivid Sydney2025の作品紹介など
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スタートは純粋な
「行ってみたい!」の気持ち
―――今回、この海外視察ツアーに応募したきっかけは?
松山:普段イルミネーションの営業をする中で、「Vivid Sydney」の名前は聞いていたんですが、どんなイベントかは全然知らず、ふんわりと楽しそうだなというイメージを抱いていました。ぜひ一度この目で見てみたいと思ったというのもありますが、実は今まで一度も海外に行ったことがなかったので、単純に海外に行ってみたかったというのも大きな理由でした。
田中:私も名前は聞いていたんです。タカショーデジテックが毎年携わって開催されているフェスタ・ルーチェでも「Vivid Sydney」の影響を受け、目指したいイメージとして名前が挙がっていたことがあり、フェスタ・ルーチェの販促物のデザインを担当する中で気になっていました。私自身イルミネーションのイベントにはあまり行ったことがないこともあり、どうせなら海外の大きなイルミネーションイベントを見てみたいと応募しました。正直現地でうまくやれるか不安な部分もありましたが、当たるかわからないし、とりあえず応募しようというのは早い段階で決めましたね。
松山:私もです。でも本音を言うと当たるとは思ってなかったんですよね。海外未経験なのでパスポートの申請方法すら知らず、当選と聞いてすぐに申請に行きました。
田中:私もパスポートが切れたままだったので、いの一番に大慌てで更新に行きました!
松山:当日は夜に関空を出発して、現地に着いたのが朝。初日はホテルにチェックインしてまず観光。光は夜がメインなので、午前中は自由に過ごして、点灯の始まる18時に合わせて会場に行くという感じでした。
田中:イベントが市内のいくつかのエリアにわかれているので、めちゃくちゃ歩きましたね。1日3万歩ぐらいは歩いたと思います! でも日中の観光も含めて、昼夜のビフォーアフターを見られたのがよかったです。たとえば昼に見たオペラハウスの夜ライトアップされた姿を見たり、同じものを両方見るのはあまりない経験で新鮮でした。
昼と夜で雰囲気が変わる街並み
圧巻のテクニックと演出に感動
―――視察ツアー中で一番印象に残っている作品や出来事は何でしたか?
松山:どれもよかったので絞るのは難しいんですけど、強いてあげるなら「Cygnus(シグナス)」。ドローンと同じような仕組みで光を遠隔操作し、白鳥が動くという作品でした。この白鳥が円形になったり隊列を組んだり、いろんな動きをするんです。パッと見た時にはただ照明の白鳥が浮いているだけと思っていたら、動き始めると色も変わって、驚きました。
田中:その動き方がおもしろいんですよね! そんなに大きな作品でもないのに、みんなが見てしまう何か魅力がありました。私が見た時は円を描いてぐるぐる回っていたんですが、近づいたら自由遊泳になってランダムに有機的な動き方をし始めて。しばらく見入ってしまいました。
松山:首なんかも動いて、本当にリアルなんです。本当にその池のまわりはけっこう人だかりになっていました。
作品:Cygnus(シグナス)
田中:私が印象に残ったのは「Flowers Power(フラワーパワー)」ですね。
松山:あれは圧巻でしたね!
田中:本当に! トンネルを抜けるとすごい光で満たされた空間が現れるんですが、真ん中がミラーボールになった花にレーザー光が当たって拡散されてるんですけど、ちょうどこのエリアが建物が多いところで、空間全体がピカピカ光っているんです。スモークが出たりやんだりと、演出の種類もたくさんあって、ずっと見ていられる飽きのこない作品でした。
作品:Flowers Power(フラワーパワー)
松山:出来事でいうと海外に行ったこと自体が一番印象に残ったことですよね! なんせ男性陣は社長と私だけ。同じ部屋をシェアして、普段はなかなかできないいろんな話もできた貴重な機会でした。実は3日目の朝に1人で出かけてみて、自分の英語力を試すためスターバックスで注文ができるのか挑戦しました。
田中:結果はどうでした?
松山:十分通じたので安心しました。
体験・知見はそれぞれの経験値に
―――今後の業務に活かしたいと思えた作品や出来事はありましたか?
松山:さっき田中さんが話したフラワーパワーは、初日のホテルに向かう途中に前を通っていて、タクシーの中からひまわりのような造作物があるなと思っていたんです。それが夜になるとこうなるのかっていう衝撃がありました。ミラーボールにレーザーをあてて反射を利用して、空間の上の方まで光を届けている。構造や仕組みは単純なんですけど、ビルとビルの間でやるとこういうふうに見えるんだっていう発見がありました。そういった立地条件は日本では少ないかもしれませんけど、日本でもこういうことができるかもしれないというアイデアのストックになりました。今後、イルミネーションの営業をする際に、お客様に動画を見てもらったりして活用できるなと思いました。あとは仕事では施工に関わることもあるので、他にもどこにどういう照明器具があってどう配線してるかを見られたのはよかったです。
田中:私の場合は施工や構造に関しては全然わからないのですが、自分の業務内容的にも日中に見る広告物にはしっかり目を向けるようにしていました。これだけの規模感で街を挙げて開催しているってすごいこと。フラッグがめちゃくちゃいっぱいあって、街中を歩いて巡っていると同じビジュアルが繰り返し使われていて、昼間から街が「Vivid」に染まっているという印象。イベントの良さを伝えるための勉強になりました。フェスタ・ルーチェではチラシやポスター以外にグッズのデザインにも関わらせてもらっているので、こういうふうにイベントが出来上がっていくんだというのを客観的に引きで見ることができたように思います。この経験と知見を実際に生かせるようにと思って、今年の業務も頑張りました。
田中さんが着目した「Vivid」の広告で染まった街並み
―――今後参加を検討する方にむけてメッセージを!
松山:こういう機会って、年功序列で、先に上の人が行ってから回ってくるといったパターンが多いと思ってたんですけど、そうじゃなかった。思い切って手を挙げて行ってみることで、すごくいい経験になったし、記憶に残る旅になりました。僕の場合は(タカショーデジテックの事業の中では)LEDサインにはあまり関わっていなかったので、他の事業の担当の方が見た時に、今回もまた違った目線や発想が生まれたかもしれません。言葉の壁など不安な部分もあるだろうけど、絶対応募した方がいい。
田中:松山さんと同じになりますが、本当に行った方がいいと思います。来なきゃよかったなんて1度も思わなかったし、それ以上に勉強になりました。何よりずっと楽しかった! それに松山さんもそうですし、普段の業務ではなかなか話せない方とも話せてプラスになりました。抽選だったので気軽に応募できたというのもありますが、とにかく見てきて吸収するんだ!という気持ちで応募してよかったです。思い切って行ってみたら絶対いい経験ができますというのを伝えたいです。
今回は社内で新たに取り組んだ海外視察ツアーについてご紹介しました。折りしも「Dream(夢)」が2025年のイベントテーマとあって、ふたりにとっても夢のような時間が過ごせたよう。熱のこもったふたりの話を聞いているだけで、街の熱気やイベントの楽しさが漏れ伝わってくるような気がしました。海外視察ツアーは今回が初の開催でしたが、社員の個々の成長をサポートする制度として今後も実施を予定しています。松山さんが言うように、きっと訪れる場所や人によって、また新たな視点や発想が生まれるはず。そして、それをまた日々の業務や新たな事業に展開し、より広い視野で光に関わっていければと思っています。
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