新たな商品が生まれる瞬間。 LEDサインの誕生秘話


あらゆる現場に対応できるよう種類豊富に揃うタカショーデジテックのLEDサイン。中には人気のネオンシリーズをはじめ、他にはない独自のラインアップも多数あります。そういったオリジナルLEDサインがどのように企画から商品化されるのか。今回はそんな自社開発のLEDサインの裏側をご紹介します。

作り手目線から市場目線へ

現在(2022年2月)の担当者がLEDサインの新商品開発に携わり始めたのが約3年前のこと。その頃生まれたものには、LEDサイン業界最薄の厚さ10mmを実現した「DIGITEC SIGN PRO」など今も定番の人気商品があるのですが、当然すべてが残っているわけではなく、日の目をみなかったものや現在は姿を消したサインもたくさんあります。当時から開発に携わる担当者によると、最初は現場にある素材や機械を使って他にできることがないかを模索しながらの商品開発が主だったそう。ただ、それだと限られた枠の中での発想の転換を中心にしていたため「工場で考えるもの」と「市場で求められるもの」のズレが生じていました。

せっかく作っても採用されない。その状況を変えるため、現在は市場の声を最も近くで聞いている営業の声をもとにした開発も加えました。お客様の実際の要望を受けての開発は、それまで用いていなかった素材や道具を取り入れるきっかけにもなり、今までにない加工を可能に。結果的にさまざまな新商品が生まれ、技術の強化にもつながっています。

お客様の要望から生まれたサインの例
お客様の要望から生まれたサインの例
お客様の要望から生まれたサインの例

お客様の要望から生まれた様々なサイン


さまざまな試行錯誤を重ねて

開発担当者は、1年間営業サポートとして営業に同行。実際のお客様とのやり取りを見聞きすることで、どういう視点でお客様がサインの仕様を要望し、どういう流れで採用されていくのかを知り、「じゃあこういうのがセットであればいいのではないか」とヒントを得ることができたそうです。
例えばここ2年ほどで飛躍的に要望の増えたネオン状のサイン。その持ち味である昭和レトロな雰囲気を再現するために、実際のネオンサインがある場所に足を運び、イメージを膨らませたりもしたそうです。

LEDネオンの例
LEDネオンの例

人気があるネオンサインシリーズ

ネオンタイプは細くなればなるほど、内部のLEDの配置によって粒のように光が浮き上がってしまいます。そうならないよう重点的に配置を検証。またメーカーによって同じ「ピンク」でも赤みの強いピンクであったり、紫に近いピンクだったり色味が違うため、お客様の要望に近づけ、色味が揃うように吟味して選択しています。

メーカーごとに素材を比べたり、サンプルを作ったりしながらたいてい約半年ほどで開発。また、長期の屋外試験や品質確認のための試験を行ったりと、新商品の開発後もさらなる品質の向上を目指しています。

カラーLEDの色味の違いを検証している様子
LEDの色味の違いを検証している様子
屋外で設置試験をしている様子
屋外で設置試験を行っている様子

例えばこの商品の場合では…

ここ1〜2年(2020〜2021年)で開発されたものの一部を紹介します。

DIGITEC SIGN NEON360のイメージ

まずは「DIGITEC SIGN NEON360」。それまでのネオンシリーズから土台をなくし、さらにリアルさを追求した全周360度発光タイプのLEDネオンサインです。
ミラーのガラスやミラーのアクリルに設置されると裏側も映り込むためきれいに見せたいという声から、裏側も光るタイプを開発することになりました。
それまでは土台部分にLEDを入れていたことから、使うLEDの種類も変えなければならず、専用のLEDをオーダーで作ってもらうことに。LED同士のピッチ(間隔)はどれだけ詰めないとムラが出てしまうのか、適したサイズを決めてオリジナルで作ってもらうことで実現しました。

DIGITEC SIGN SUNのイメージ

そして、「DIGITEC SIGN SUN」は、太陽光をチャージし発光する蓄光型のサイン。商業施設など明るい場所では発光よりも蓄光してしまうのであまり向いていませんが、公共施設や公園などで夜間に光らせたりするにはぴったりのサインで、環境への取り組みに力を入れているタカショーデジテックの環境配慮型サイン第一弾として昨年(2021年)にリリースしたものです。この光の元は蓄光パウダー。蓄光タイプの素材として、塗料、シートとともにパウダーもこれまでも扱っていたものの、蓄光時間が短く1時間もたないものでした。「もっと長時間もたせるには」と素材探しからスタートし、情報を集めて長時間発光可能な蓄光パウダーに出会うことができ、試作を重ねて完成しました。

最近では社内の関係者全体から、お客様の声やアイデアがリアルタイムでシェアされるシステムもできています。そのアイデアを試作レベルでまず再現し、イメージ通りなのか、またどれだけ需要があるかを照らし合わせて意見を集約。そうして問題なければさらに精度をあげて商品化しています。


「最近はニーズに合わせることで着実に受注につながっているように感じます。作っても採用されない時期が長かったので発注が来ると嬉しい」と開発担当者が話すように、受注の数はそのままやりがいに結び付きます。
どんなLEDサイン看板がほしいのか。頭の中に描くイメージがあるならば、ぜひお聞かせください。もしかすると、それが次なる新商品のヒントになるかもしれません。

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この記事を書いた人

営業部 サイングループ

LEDサインの営業をメインに行う営業グループです。 東京オフィスと大阪オフィスを起点に、日本全国の様々な商業空間にLEDサインをはじめとする屋外の商材を提案しています。定番商品のご提案だけではなく、よりお客様の理想やイメージに近いLEDサインに仕上げられるよう、柔軟なご提案ができるよう心がけています。

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