日本の夜に寄り添う光を提案する、新しい屋外照明ブランド『yomosugara(よもすがら)』。タカショーデジテックと、アート&デザインスタジオ「Tangent」が手がけている本ブランドは、九段ハウスでの初公開を皮切りに、六本木アートナイトやミラノデザインウィークなど国内外での発表を経て注目を集めています。今回は、ブランドに込められた想いや製品の特徴、そしてこれまでの展示実績を通して、『yomosugara』というブランドの姿を紐解いてご紹介します。
『yomosugara』とは
ブランドコンセプト
海外から注目を集める「訪れるべき場所」としての日本。迎え入れる側の私たちは、今の日本のアイデンティティを表現しなければなりません。 タカショーデジテックは夜の庭での過ごし方について可能性を広げてきた経緯から、「日本の夜の魅力」を世界へ伝えていく必要性を強く感じていました。
建築をはじめ空間デザインにおける和の表現は日々進化し洗練を極めている一方で、和の屋外照明は伝統的な行灯か、 それをモチーフにした器具しか存在していませんでした。『yomosugara』は現代におけるモダンな和の空間での使用を念頭に、 かつての和風照明のイメージにとらわれることなく、和の照明の概念を再定義します。
『yomosugara』は、日本の原風景や日本人の自然に対する考え方にフォーカスすることで生み出されました。 私たちの考える日本らしい灯りは、夕暮れから夜にうつりかわる薄暮の時間の薄明りや、夜の川に映る月明りといった、 日本人が古くから親しんできた自然と共にある灯りです。海外の装飾的で主張の強い照明とは異なり、 自然に寄り添ったデザインは日本的な心安らぐ夜の灯りとして、やわらかな和の空気を醸し出します。
『yomosugara』の名前に込めた思い
ブランド名の「よもすがら」は万葉集でも使われた日本の古語で、「夜通し」「一晩中」などの意味をもちます。昔の人々がよもすがら人や風景に思いを馳せた時間の豊かさをブランド名に込めました。『yomosugara』は夜の過ごし方を現代に問いかける。そんな灯りのブランドです。
タカショーデジテックと
世界で活躍するTangentのコラボレーション
2015年にロンドンにて創業したTangent。デザインとエンジニアリングの発展的な融合を得意とされており、Lexus やHermèsをはじめとした世界的なラグジュアリーブランドへのデザイン提供や、ドバイにある世界最大の高層タワーのブルジュ・ハリファのファサードで使用されたアニメーションなど世界中で活躍されています。
これまでもタカショーデジテックとTangentの吉本英樹氏は、六本木アートナイト2022にて展示された『INAHO』の製造や、名古屋駅前のミッドランドスクエアで2022年に展示されたクリスマスツリー、和歌山県高野山の宿坊『恵光院』の壁面アート『月輪(がちりん)』などでコラボレーションしており、タカショーデジテックの技術とTangentのデザインに互いに可能性を感じ、2023年にパートナー契約を締結しました。
住宅や商業施設、宿泊施設など、様々な空間において顧客の要望に合わせた最適な照明計画を提案し、屋外空間を生み出してきたタカショーデジテック。そのバックグラウンドを元に、商品の企画から開発、製造を一貫して行なっており、屋外環境下でも安心して使用できる安全で高品質な製品を作り出しています。この経験と、世界で活躍しているTangentのデザイン力が融合し、オリジナリティの高いデザインと独自の世界観を生み出す屋外照明ブランド『yomosugara』が誕生しました。
Tangentとの取り組みについて
\吉本氏と古澤(弊社代表取締役)の対談記事があります!/

どこか自然を思わせる
プロダクト
Shobu
端正な菖蒲の凛とした姿をモチーフにした間接光の灯具「Shobu」。灯具の造形はLED収納部から先端にかけて薄く仕上げられており、刀を思わせるような細身でシャープな造形で静かに佇みつつ、点灯時には、ポール前面に美しい光のグラデーションが広がり落ち着きのある空間を演出します。アプローチの足元を照らすShobu doubleと、奥行き感を生み出すShobu tripleの2タイプを展開しています。
Kodama
樹木に宿る精霊をその名に冠した「Kodama」。有機的なフォルムと、更にクリアなグローブで覆われた発光部が、自然に寄り添うあかりを実現しています。2種類の灯具をラインアップしており、ふたつの灯具を備えた「Kodama garden」は、アーム部分は伸縮可能。灯具も回転できる仕様となっているので連灯時などランダムな配置をお楽しみいただけます。もう一方の「Kodama floor」は柔らかく大きな光で周囲を照らすため一灯でも存在感を持ち、安らぎのある空間をつくりだします。
Suiren (2026年発売予定)
水面に睡蓮の葉が浮かぶ“しん”とした静寂な風景を表現する「Suiren」。 クリアな層に覆われたデザインは澄んだ水に包まれた潤いのあるイメージを醸し出します。 高さと大きさの異なる3つの灯具を配灯することで、自然なレイアウトを可能にします。
展示で魅せる
『yomosugara』の価値と可能性
『yomosugara』は2024年5月にブランド設立を発表してから、国内外問わずさまざまな場所で展示を行い、その価値や実際のプロダクトの魅力をご紹介してきました。
Craft x Tech Tohoku Project 2024 Exhibition (2024)
2024年5月24日~25日に、東京kudan houseで開催されたCraft x Tech Tohoku Project 2024 Exhibition内にて行われた初披露展示会で、『yomosugara』はブランドとしてデビューを果たしました。
六本木アートナイト2024 (2024)
2024年9月27日~29日に開催された六本木アートナイト2024に協賛した際に、六本木ヒルズにある毛利庭園の中で行ったインスタレーションでは、カエデなどの緑や水のせせらぎなど、自然の趣を感じられるエリアで『yomosugara』を展示。六本木でのイベントということもあり外国人の方が多く、とても興味を持っていただきました。中には休憩スペースで1時間ほどくつろがれる方もいらっしゃり、自然に寄り添った『yomosugara』が織りなす空間を堪能していただきました。
※水中への施工を行っていますが、インスタレーションであるため通常施工では行えません。
ミラノデザインウィーク2025 (2025)
2025年4月7日〜13日にイタリア・ミラノで開催された世界最大のデザインイベント、ミラノデザインウィーク2025に出展し、『yomosugara』の魅力を海外に向けても発信しました。展示期間中は多くの建築、デザイン関係者に足を止めていただき、「“和の屋外照明”を再定義する」現代の日本らしいデザインが海外でも高く評価されました。
『yomosugara』という名に込められた、日本らしい時間の豊かさと心の余白。その世界観は、空間にそっと寄り添いながら、私たちに「夜を楽しむ」という新しい選択肢をくれます。『yomosugara』のデザインだからこそ表現できる演出で、夜の空間に光を灯しませんか?
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