DIGITEC SIGNのものづくりを支える 社員のこだわりレポート No.4


タカショーデジテックには光に関わるさまざまな部門があり、個性ゆたかなメンバーがそれぞれ想いをこめて仕事に当たっています。ここではご依頼を受けたLEDサインが実際に光を宿し、現場に設置されるまでに、どんな人がどんな風にサインに関わっているのか、そしてそれぞれが持つ光へのこだわりをじっくりと紹介します。

入社3年目。もう新人ではなく、かといってベテランの域にはまだ遠い。そんな3年目(2021年7月現在)を過ごすのがコントラクト部門の松井大和さんです。これまで多かった実装前準備の作業を後輩に任せ、最近はシート貼りや塗装処理など、よりサインの目に触れる部分を中心に担当するように。できる仕事も増え、楽しさも責任も実感し始める過渡期ならではの現状と想いを伺いました。

作業に応じて自分のスタイルを模索


最近主に担当している塗装処理やシート貼りは、どちらも簡単そうに見えてコツをつかむまでが大変な作業工程です。塗装後に養生シートを剥がした際に生じるわずかな塗装の凹凸を削る塗装処理の場合は、先輩の動きを一度真似てみて、同じように動かすことで体に覚え込ませるようにしているそう。とはいえ人によってカッターの角度や力の入れ方が違うため、それぞれのやり方を試しながら自分にあった加減を模索しているところなんだそうです。
塗装処理は、当然ながら塗装を施した後に生じる作業。そのため塗装が完了した状態で上がってくるのがだいたい午後からとなります。塗装処理の日は午前中に梱包作業やイラストレーターで作ったデータを元にプロッターでシートをカットするなど、他の作業に回っています。イラストレーターでデータを作ることも昨年覚えたばかり。まだまだ覚えることが多いものの、子どもの頃からプラモデルなどのものづくりが好きだった松井さんにとってはどの作業にも楽しさが伴います。「入社した時に、ハンダゴテが高校で扱っていたものと違ってガンタイプなのに驚きました。片手で作業できるし、何よりカッコいい!」と話す笑顔にはプラモ好き少年の面影がちらりと見え隠れします。

塗装仕上げをしている様子
塗装仕上げの様子
イラストレーターでデータ処理を行っている様子
イラストレーターでの作業の様子

目下の課題は気泡との闘い


現在何より松井さんを悩ませるのが、発光面に様々な種類のシートを貼り合わせるシート貼り。シートの内部に気泡やゴミが入らないように細心の注意が必要になり、まず遮光のためのシートを貼った上にカラーや仕上げの表現に必要なシート、というふうに2枚貼り重ねるわけですが、1枚目にゴミが噛んでいたら2枚目がいくらきれいに貼れていても台無しに。そのためエアーで表面のゴミを飛ばしてアルコールで拭き、さらにエアーを吹きかけて素早くシートを水貼りします。
それだけ注意をしてもゴミや気泡がどこからか入るのが厄介なところ。うまくいったと思っても光を入れると気泡がわかる場合もあります。シート貼りを始めた頃は、うまくいけているのか、ダメなのかの判断基準もよくわかっていなかったという松井さんですが、徐々にコツをつかめるようになってきました。

シート貼りを行っている様子
シート貼りを行っている様子

シートによっても癖があり、その特性やサインの形状を考えながら貼り方を見極めます。端から貼るのがいいのか、真ん中から貼らないと浮いてくるのか。「経験が浅いので、貼ってみて初めてこういうシートかとわかる場合もあります。今はまだとりあえず貼ってシートの違いを知る段階ですね」。
大きいサインやパーツの数が多い場合はチーム戦に。1人はたるまないようシートを貼り、1人が空気を抜いていく…など、連携プレーで進めるためです。中でも円形は周りがたわみやすいためひと苦労。最近数人がかりで取り組んだ大物があり、1枚目のブロックアウトシートを貼る作業だけで2〜3日。ミスのたびにシートが少なくなり納期も狭まっていくため、焦りながらも作業は慎重に。「完成した時は終わったーーーー!と叫ぶほどでした」と話すように、その達成感は相当大きかったようです。

シートを選んでいる様子
使用するシートを選ぶ様子

後輩をサポートできるように


完成後に納品されたサインが現場で設置された状態を営業担当者から送られてきた写真で見ることがあります。「渋谷のど真ん中だったり、全国的に名の知れた店や自分のよく知る店だったりもして、それを見ると嬉しくなりますね」と、そのたびに仕事のやりがいを感じています。
気がかりなのは最近取り組む工程の作業が後輩とは別でコミュニケーションがとれていないこと。
「まだ自分は上の人に教えてもらっている側ですが、いずれ自分も後輩たちに積極的に教えられる知識と技術が身につけば、後輩たちが育つのも早まって、その結果みんなが作業しやすくなっていくはず。そのためにも自分のスキルを磨いて、どんどん後輩たちに伝えていきたいし、後輩たちにとって相談しやすい人になれたら」。
現在少しずついろんな作業経験を重ね、実装を触れるようになったら全般的な作業が可能に。着実に目標に近づいています。

先輩社員から指導を受ける様子


インタビューの中でも特に感じたのはシート貼りの大変さ。それだけ苦労しているのだから、シート貼りは苦手なのかと思いきや、「一番好きな作業はシート貼り」なのだとか。難しいシートを貼り終えて光らせた時の達成感はそれだけ大きいということでしょう。
このようにタカショーデジテックでは、1人ひとりがそれぞれの立場で「ものづくり」に真摯に向き合っています。全工程を自社で一貫製造しているからこそ、お客様のこだわりにしっかりとお応えすることができているのがタカショーデジテックの強み。こんなものはできないか?といったご要望があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

CreativeLab.

『Creative Lab.』は、光を中心に屋外空間にイノベーションを起こすクリエイティブチームです。 デザインやアイデアで光の価値を創造するデザイン・企画チーム(AC)と、技術・開発で光の価値を創造する設計開発チーム(DC)で構成されています。 AC / DCで連携を取り、あらゆる屋外空間に合う光や価値を考え、新しくてワクワクする提案を行っています。

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