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暑さ寒さも彼岸までと言いますが、近年秋に入っても汗ばむ日々が続いています。今年もまだまだ暑い日々が続きそうですが、皆さまご体調にはくれぐれもお気を付けください。
今回のメールマガジンでは、タカショーグループが主催している庭照明のプロを育てる「ライティングマイスター」でも説明している照明や光の基礎知識の中から、これだけでも知っておくと便利!というものをピックアップしてご紹介いたします。最後までお付き合いいただけますと幸いです。
これだけは知っておきたい
3つの「光の要素」
まずは、光の様々な要素の中から、覚えておくとライトアップや器具選びに役立つ3つの要素をご紹介します。普段何気なく目にしている光ですが、これから紹介する3つを意識できれば光の演出を考えやすくなります。
光源の「光の量」を表す「光束」
まず1つ目が、光源から出る「光の量」を表す「光束」で、単位は「lm(ルーメン)」で表現します。光源からどれだけの量の光が出ているのかを表現するので、数値が大きいほど光源は明るく、照明器具で「光束」が大きいものはそれだけハイパワーということになります。しかし、明るければいいというわけでもなく、照らすもののサイズや照らす場所の広さに合わせた光束の照明を選びましょう。
写真で例に挙げている白熱球とLED電球、同じ光束でも実は消費電力は10倍ほど違います。これがLED電球が省エネだと言われる理由でもあります。同じ光束で光らせようとしても、LED電球の方が白熱球の1/10のエネルギーで済むのです。こういったことも考えてみると面白いですよね。
光が「面を照らす量」を表す「照度」
2つ目が「量」を表す要素の「照度」で、先ほどの「光束」と違うのは光が「面を照らす量」を表す単位であることです。単位は「lx(ルクス)」で基本的に表されますが、「1㎡当たりの光束の量」ということもあり、「lm/㎡(ルーメン/平方メートル)」で表されることもあります。実はこの「照度」という単位、実際に照明を使うときには「光束」と同じくらい重要で、空間にどれだけの光が必要かを判断するために使われます。
照度の数字の目安として夜の屋外の例を挙げると、満月の夜の足元だと、1 lx未満で、皆さんが夜に歩く街灯のある道だと10 lxくらいです。逆に屋内の例を挙げると、オフィスの照明で700~1,000 lxほどで、昼間の屋外の例を挙げると夏の晴天の日向で100,000 lxもあります。
光の「色味」を表す「色温度」
3つ目の要素が、光の「色味」を表す「色温度」で、単位は「K(ケルビン)」です。「色味」といっても赤や青、緑などそういったはっきりとした色分けのことではなく、光の温かみや白っぽさを表すのが「色温度」です。赤さと白さが対になっており、赤い光ほど「色温度」は低く、白い光ほど高くなります。実際どんなものがどれくらいの色温度なのかは以下のようになっています。
色々な例を挙げましたが、「色温度」のことを簡単にまとめてしまうと、色温度が低いと赤っぽくてあたたかい、色温度が高いと白や青っぽくて涼しげと覚えてください。
「光の要素」についてもっと詳しく知りたい方は、特集記事をご覧ください!
知っていると便利な
2つの「光の特性」
次にご紹介したいのが「光の特性」についてです。「光」が人の感覚や心理に与える影響や、「光」ならではの性質について2つご紹介します。
「色温度」×「照度」で
「見た目の温度」が変わる
まず1つ目が、光の「色温度」と「照度」による光の「見た目の温度」のお話です。「色温度」も「照度」も一つ前でご説明しましたが、これらの組み合わせによって、人が感じる「見た目の温度」が変わります。
例えば色温度が高い光の例として「晴天の青空」(左写真)があるとします。「晴天の青空」は太陽の強い日差しと空の白・青のイメージが合わさり、「爽やか」で「心地いい」印象があります。真逆の光として、右写真のような「白熱球の照明」があるとします。白熱球の光は明るすぎず温かみのある光で、「温かい」「心地いい」と感じる光をしています。それぞれ光の「色温度」と「照度」が人に心地よい印象を与えてくれる組み合わせになっているので、それぞれの例に対して良い印象を感じるようになっています。
このように、光の明るさと最適な色温度が空間を快適に感じさせてくれる関係のことを、「クルーゾフ効果」といいます。内容をまとめると右の表のようなイメージになります。照明にも様々な「色温度」「照度」のものがありますが、今回ご紹介した「クルーゾフ効果」のイメージを意識するだけで、どんな光を空間に取り入れるといいかがはっきりします。ぜひ取り入れてみましょう!
「色温度」と「素材」には相性がある
照明で照らす場所・空間には様々な「素材」の建材が使われていると思います。木目調のもの、レンガが使われているもの、無機質な素材のものなど、素材によっても色味に特徴があります。それらを照らす、もしくは光を間接的に当てるときに、照明の「色温度」も相性が良いものにしてあげることで、より夜の空間コーディネートの質が高まります。
基本的には、素材の色味が「暖色系」のものには「色温度の低い光」を、逆に「寒色系」や「無機質な素材」のものには「色温度の高い光」が合うと言われています。
色温度の低い光(電球色)と相性の良い素材
木目・レンガ
色温度の高い光(白色)と相性の良い素材
金属(ステンレス)・コンクリート・石材
実はどんな「色温度」でも相性がよい「素材」があります。それは「白い塗壁」です。まっさらなキャンバスに色をのせるときれいに見えるのと同じで、真っ白な壁であれば、どんな色の光でも美しく照らし出すことができます。
アイボリー・マットホワイト
「色温度の低い光」に合う素材、「色温度の高い光」に合う素材、はたまたどんな色の光にも合う白い壁。様々な「色温度」と「素材」の相性をご紹介しましたが、結論、取り入れたい素材に合った色温度を選び、光と素材のカラーコーディネートも完璧に仕上げましょう。
今回ご紹介した特性の詳細な説明や、そのほかの特性について気になる方は、特集記事をご覧ください。
これでプランは完璧!
照明の「眩しさ」
最後にご紹介するのが、照明を取り入れる際に気を付けておくと施主様の満足度向上につながる「眩しさ」についてです。どういうときに「眩しさ」を感じてしまうのか。どうすればその「眩しさ」を感じない快適な夜の空間がつくれるのかをご紹介します。
「不快な眩しさ」=「グレア」
空を見上げたときの日差しや、夜道で向かいからやってくる車のヘッドライトなど、強い輝きが視界に入ってしまうと眩しいと感じたり、目がくらんで他のものが見えづらくなった経験があるのではないでしょうか。このように光の「眩しさ」で不快感が生じたり視界が悪くなる状態のことを専門的に「グレア」と呼びます。シチュエーションに合わせて照明器具の種類や置き方に気をつけることで、「グレア」を防ぐことができます。
「グレア」対策で夜の空間を快適に!
人がよく出入りする場所や人が集まる場所をライトアップするときには、特にグレアに気をつけることが大切です。せっかくライトアップをして空間が明るくなっても、そこで過ごす時間が心地よいものでなければ意味がありません。空間に最適な光を取り入れられるように、屋外照明の中にはグレアを防ぐための商品もたくさんあります。例えばアップライトの場合、光源にフードやカバーのつけられるアップライト(スポットライト)を選ぶことで照らしたい対象に光をしっかり当てつつ周りからは光源は見えないようにできたり、グランドライトの場合は、人が通る・見る方からは光源が見えないように光源が半分カバーで隠されているものを選べば、照らしたい側と人が通る側を分けることができます。さらにポールライトでも、ライトの上面が遮光されているものや下方配光のものを選ぶことで、直接人の目に光源が見えないようにしつつアプローチなど明るくしたい場所に光を採ることもできます。照明を設置したい場所が人目に付きやすい場合には、こういった商品を選んでグレア対策をしっかりとしましょう。
グレアの種類やグレアを感じるときの条件についてなど、「眩しさ」についての詳細が気になる方は特集記事をご覧ください。
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