LEDサインの制作には、設計から素材の加工、実装、塗装、梱包など、さまざまな工程があります。そして、その初期段階で重要となるのが「LEDの選別」です。完成した時にどのような光を灯すのか。その微妙なニュアンスを左右する、実は非常に大事な工程であり、デジテックではこのLEDの選別にはこだわりをもっています。
光の見え方を左右する色の
「温度」とは
発光の源となるLED。その仕入れは色温度ごとに行なっています。色温度とは何かというと、光源が発する光の色味を表す尺度のこと。ケルビン(K)という単位を用います。この数値の違いで黄色やオレンジがかった暖色系の光から真っ白な光、そして青みがかった寒色系の光まで、光のニュアンスが変わってきます。例えば夕日やろうそくの色温度はおよそ2000K、日中の太陽光は5000〜6000K。
照明器具で例えると、白熱電球や電球色の蛍光灯は約2800Kで、昼白色の蛍光灯は5000K、昼光色の蛍光灯は6500Kほど。数値が大きくなるほど暖色から寒色に近づいていきます。
そもそもなぜLEDの選別が必要なのかというと、LEDは仕入れたロットによって少しずつ違う個性を持っているからです。K値ごとに仕入れるLEDですが、同じ数値を示していても、実際はやや紫がかっていたり黄色みが強かったりと、わずかに差が生じています。これは不良品というわけではなく、ほんのわずかな誤差なため、アクリル板を通してしまえば微々たる変化しかわからないかもしれません。それでも、この色ムラをなくせば、さらに整った光が細部まで美しく行き渡ります。デジテックでは光のプロとしてしっかりと微細な色ごとに仕分けするため、自社での選別作業を行なっています。
わずかな違いまでこだわって
LED選別を行う専用の機械(LED選別機)の様子
選別作業はどのように行なっているのかというと、仕分けるのは専用の機械。仕入れたLEDをセットすると、次々に色の幅を振り分け、精度の高い選別を行なってくれます。
この選別作業は、以前は人の目で行っていたんです。目を凝らして光の違いを見定める作業は当然時間がかかり、当時かかった時間は5万球で約2ヶ月。今では選別機が同じ量を1日で仕分けてくれるようになりました。
仕分けたLEDは色ごとに分類してストックしていますが、最近はあえてストックを増やさないよう仕入れを調整しています。その理由は「鮮度」を考えてのこと。過剰在庫をもつことでLEDが劣化してしまうことを考慮して使う量に応じて仕入れるようにしています。
このLEDの鮮度もデジテックのこだわりの1つ。同じタイミングで入荷したものを使わなければ、それぞれの光源の持ち方にばらつきが生じます。これもまた微妙な違いではあるのですが、私たちは1つのサイン制作に対して、必ず同じロットのものだけを用いています。
細部まで再現性を高めるために
発光面の美しさは、さらに外側のアクリルと組み合わさることで最大限に力を発揮します。中でも塗装に色がある場合、LEDの色の組み合わせにより最終的なサインのニュアンスが変わります。そのため、ブランドの指定色がある場合などには、デザイナーさんに確認しながら、その色を再現し、それに合わせながら選別したLEDを用いて細かく調色をしています。屋内なのか、屋外なのか、設置する場所によっても見え方が変わるほど光はデリケートなもの。デジテックでは選別をくぐり抜けた光の幅で、中間色や黄色の濃淡による微妙なニュアンス色を作ることも可能です。
塗装や光の見え方を確認
サイン制作はお客様のイメージを形にすること。日々、より高い再現性と長寿命なLEDサインを目指し品質向上に努めています。その中で、LEDの選別ひとつにも細かなこだわりを貫くことから、デジテックのLEDサインは、色ムラのない面発光が美しいとご好評をいただいています。
実際に見てみたいという方にはサンプルの貸し出しも可能です。気になる方はぜひお気軽にお問い合わせください。
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