<DIGITEC ライティング NEWS 10月号> ワンランク上の空間に仕上げる「個性的な光」の演出方法

こんにちは。いつもお世話になっております。
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木々の彩りも日ごとに変化を見せて、目を楽しませてくれます。朝晩は肌寒い折から、ご自愛くださいますようお祈り申し上げます。

今回のメールマガジンでは、屋外照明を取り入れるにあたって空間の基礎となる「ベーシックなあかり」と、整えられた地明かりの中で活きる「個性のひかり」の2種を使い分けたライティング方法についてご紹介いたします。
基礎的なライティングとワンポイントの遊び心が効いた演出を組み合わせることで表現の幅が広がったワンランク上のライトアップにすることができます。

また、後半では先月末に開催された六本木アートナイト2024に協賛した、タカショーデジテック×Tangentの新ブランド『yomosugara』のインスタレーションの様子もご紹介いたします。
最後までお読みいただけますと幸いです。

「ベーシックなあかり」と「個性のひかり」を
使い分けてワンランク上のライトアップに!

住宅の外構やお庭を照らす屋外照明は、近年様々な種類が増えてきています。そこで、今回は「ベーシックなあかり」と「個性のひかり」に大きく分けて捉えてみました。それぞれの役割を知ることで効果的に空間の演出を行うことが出来ます。

空間の明るさをつくる
「ベーシックなあかり」

ベーシックなあかりとは、アップライト(スポットライト)・グランドライト・ポールライトなどの「ベースライト」です。ベースライトによって夜の屋外空間に「ベーシックなあかり(地あかり)」が灯り、屋外の照明演出の基礎ができあがります。

ベーシックにライトアップされている事例
ベース照明のイメージ

ベーシックなあかり

まずはベーシックなあかりのライティングテクニックとして2つをご紹介いたします。
お家の造形や佇まいの魅力をいっそう引き立てる”ファサードへのライティング”と、ガーデニングを楽しむ人にとっては欠かせない”植栽へのライティング”。どちらも基本的なライティングですが、夜の美観を格段にアップさせることができます。

ファサードライティング

ウォールアップライトを使用してファサードをライトアップした例

さりげなく建物を上品にする
ウォールアップライト

建物の仕上げから45mm以上離してウォールアップライトを設置すれば、壁面に輝点が出ずにふわっとした浮遊感のある演出になります。暗めの仕上げの建物にも適した演出です。

ガーデンアップライトを使用してファサードにシャドーライティングをした例

影を投影し、奥行きを出す
アップライト

密度の薄い樹木など、光の抜ける対象物のシルエットを壁に投影する方法。建物の外側から、樹木、建物に向けて照射すれば、影を壁面に投影することができます。

↑ファサードのライティングテクニック特集記事はこちらから↑

植栽ライティング

植栽にアップライティングを使用した例

シンボルツリーをライトアップ
アップライティング

アップライティングは、ランドスケープの中で象徴的な物(シンボルツリーなど)を照らし、高い位置と低い位置にコントラストを作ることで、対象物を幻想的に照らし出します。

植栽にシルエットライティングを使用した例

輪郭を浮かび上がらせる
シルエットライティング

シルエットライティングは意図する対象物の背後の壁面を照らしシルエットを浮かび上がらせるテクニックです。落ち着いた印象を与えます。

↑植栽のライティングテクニック特集記事はこちらから↑

空間を華やかにする「個性のひかり」

先ほどご紹介した「ベーシックなあかり」に「個性のひかり」をプラスすることで空間に遊び心がうまれ、今までにはなかったお庭の演出が叶います。ベーシックなあかりで整えられた空間の中で見せ場を設定し、そこにワンポイントとして個性のひかりを取り入れることでライティングデザインの幅が広がります。

個性的なライトアップをワンポイントでプラスされている事例
個性的なひかりを表現するオリジナル照明のイメージ

個性のひかり

「個性のひかり」のライティングテクニックとしては、特徴的な「光の柄」を取り入れた、遊び心ある演出を2つご紹介いたします。

具象柄で魅せる”グラフィックスポットライト”

グラフィックスポットライトの使用例

「自然」をモチーフにデザインされた柄がライトによって投影され、柄と周りの環境が調和し、ほどよい個性を演出してくれます。
樹木の影や木漏れ日などを表現できるので、植物を植えられるスペースがないような場所でも、植物を活かしたライトアップに近い演出ができます。

抽象柄で魅せる”デザイニングスポットライト”

デザイニングスポットライトの使用例

光の柄を生み出しているガラスの凹凸は一つひとつが異なる形状をしており、同じ柄のライトはなく、唯一無二の光が映し出されます。
光の粒が大きい柄を高い位置から地面に向かって照射すれば、水面のゆらめきのような光を表現することもできます。

↑個性のひかりライティングテクニック特集記事はこちらから↑

いかがでしたでしょうか。「ベーシックなあかり」で全体の明るさを取り込みながら、「個性のひかり」で空間に華を与えることで、他とは少し異なった印象に残る演出が可能になります。ご紹介したテクニック以外にも様々な手法がありますので、ぜひ自分だけの素敵な演出を取り入れてみてください。

六本木アートナイトで行った
yomosugaraによるインスタレーションのご紹介

yomosugaraの六本木アートナイト出展イメージ

六本木アートナイトとは

生活の中でアートを楽しむという新しいライフスタイルの提案と、「東京における街づくりの先駆的なモデル創出」を目的に開催する、アートの祭典です。
様々な商業施設や文化施設が集積する六本木を舞台に、現代アート、デザイン、音楽、映像、パフォーマンス等の多様な作品を街なかに点在させ、非日常的な体験をつくり出します。

yomosugaraの六本木アートナイト2024(毛利庭園)でのライトアップの様子①
yomosugaraの六本木アートナイト2024(毛利庭園)でのライトアップの様子②
yomosugaraの六本木アートナイト2024(毛利庭園)でのライトアップの様子③

六本木ヒルズにある毛利庭園の中でも人通りが多いテレビ局側ではなく、モミジなどの緑や水のせせらぎなど、自然の趣を感じられるエリア。その水辺で、yomosugaraがインスタレーションを行いました。(※水中への施工を行っていますが、インスタレーションであるため通常施工では行えません。)

yomosugaraのライトアップを楽しむお客様の様子

外国人のお客様も

yomosugaraの説明パネル

yomosugaraの説明パネルには英文も表記

「アートナイト」というだけあり、夜が深まるほどにyomosugaraのひかりが際立っていきました。決して人通りが多いエリアではありませんが、会期中には多くのお客様が訪れてくださりました。

また、六本木でのイベントということもあり外国人の方が多く、とても興味を持っていただきました。中には休憩スペースで1時間ほどくつろがれる方もいらっしゃり、自然に寄り添ったyomosugaraが織りなす空間を味わっていただいたご様子でした。

yomosugara

世界的なデザインスタジオTangent(所在地:英国ロンドン/東京 代表:吉本英樹)とコラボレーションした新ブランド『yomosugara(よもすがら)』は和の空間での使用だけでなく、さまざまな空間に取り入れられるデザインとなっており、海外の設計者・デザイナーや日本文化に関心の高い層をターゲットに、海外市場を主軸とした日本発の屋外照明ブランドとして展開していきます。

yomosugara公式サイト ≫

最後までご覧いただきましてありがとうございました。
これからも当社の最新ニュースを皆様にお届けしてまいります。
どうぞ引き続きご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

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この記事を書いた人

CreativeLab.

『Creative Lab.』は、光を中心に屋外空間にイノベーションを起こすクリエイティブチームです。 デザインやアイデアで光の価値を創造するデザイン・企画チーム(AC)と、技術・開発で光の価値を創造する設計開発チーム(DC)で構成されています。 AC / DCで連携を取り、あらゆる屋外空間に合う光や価値を考え、新しくてワクワクする提案を行っています。

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